更新日:2024年3月22日
生命の源である海や水への想いを伝える作文コンテスト「第21回ざぶん賞」で河東小学校6年の瀧口翔太さんが文部科学大臣賞と審査委員長賞を受賞しました。このコンテストは、一般財団法人ざぶん環境・文化プロジェクトが小中学生対象に作品を募集した事業で、全国から406通の応募があり、その中で瀧口さんの作文が優秀であると評価されたものです。
瀧口翔太さんコメント
自然や環境のことに元々興味があって地域の海岸清掃などに参加していました。夏休みにこのテーマのコンテストあることを知り、応募してみようと思いました。受賞したことはとてもうれしく、亡くなったおばあちゃんには「賞をとったよー」と報告しました。
安河内校長コメント
心の中にあるものを作文として表現できること、とても素晴らしく、その内容にとても感動しました。自然豊かなこのまちとおばあちゃんやご家族、地域の方から育まれたものだと思います。瀧口翔太さんの発信によって、多くの人に良い影響を与えてくれることと思います。
作文全文
祖母が教えてくれたこと
「水の神様がいるけん、水は大事に使わないかん。」祖母は、水をとても大切にする人だった。「水の神様とか、どこにおるん?」いつも疑っていた僕に、祖母は優しく、「観音の滝におらっしゃる。」と言ったものだった。ある時、農家の仕事から帰ってきた祖母が、「翔太、水の神様、見に行こう」と誘ったので、二人で出かけることにした。その日は、梅雨が明けたばかりの暑い日だった。観音の滝に到着した。でも、相母はお参りをし、お供えをするだけで、何も神様のことなど、教えてくれなかった。「ばあちゃん、水の神様、どこにおるん?」と聞いても、祖母は、ただにやっと笑うだけで、何も言わなかった。ただ、「目を閉じてん。聞こえるやろ。神様の声が…」と優しく、ただ優しく繰り返すだけだった。
それから、数年して祖母は亡くなった。水の神様のことは、もうとっくに忘れていたが、ただ、目を閉じると、いろいろな声が聞こえることを大事にするようになった。目を閉じれば、鳥の声、波の声、風の声、雨の声などが聞こえる。そして、あの日、教えてくれた祖母の声も。あの時、祖母は、想像することの大切さを教えてくれたのかもしれない。最近、そう思うようになった。
今、私は、地元の「さつき松原清掃活動」に参加している。海や水を守るために、ゴミ拾いをする活動だ。「目を閉じれば…」私は、祖母の教えを受け、今、地球の声が聞こえるようになった。命の恵を守るために、私は今日も清掃に励みたい。
宗像市立河東小学校六年瀧口翔太
「観音の滝」:佐賀県唐津市七山にある滝
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