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いせきんぐ宗像は、歴史・遺跡の宝庫!~8月24日レポート~

更新日:2021年8月24日

こんにちは、パパレポーターの久田です。 

「うわっ、ひろいねー」3メートル程の坂を上って見渡すと、目の前には広大な原っぱ。
ジョギングする人、幼稚園児を連れた親子、犬の散歩する人、帽子をかぶった少年たちが思い思いの時間を過ごしていました。

その広さに驚いた!

その広さに驚いた!

 

ここは「いせきんぐ宗像」。
以前から車で前を通る度に「何かしらの遺跡と関係あるのかな?」と気になっていた場所。
そのため、「パパレポーターになって取材してみるなら、ここ」と決めていました。

さらに後日もう一度取材させてもらい、「田熊石畑遺跡村づくりの会」村長の山田さんに話を伺いました。
新聞社出身である山田さんは、自治会座談会の座長でコーディネーターをしたり、地域活動にとても精力的に取り組まれていて、貴重なお話を聞くことができました。

今回は、特に印象のある3点を紹介します。

下記リンクをクリックすると、該当箇所に移動します

  1. いせきんぐってナニ?古代の謎に迫る!
  2. 村づくりの活動と地域活動について
  3. 子どもたちに引き継ぎたいもの

 

いせきんぐ宗像ってナニ?古代の謎に迫る!

さあ、出発!

さあ、出発!

 

正式名称は「宗像市田熊石畑遺跡歴史公園」。
弥生時代中期前半頃(紀元前2世紀)の有力者集団が眠る墳墓と集落が発掘調査によって発見されました。

遺跡では、環濠・竪穴住居・貯蔵穴・掘立柱建物・区画墓・粘土採掘抗跡等も見つかり、日本の国の成り立ちを知るために重要な遺跡として、平成22年2月2日に国史跡の指定を受け、平成27年4月に市民の憩いの場(歴史公園)として整備されたもの。
沖ノ島祭祀を行った古代豪族ムナカタ氏の成立前夜に誕生した、宗像人(むなかたびと)のルーツとも言える遺跡です。

 

公募で決められた愛称は「いせきんぐ宗像」。

また、区画墓からは、銅剣・銅矛・銅戈が15点と装身具が出土され、今は海の道むなかた館に保管されています。
15点もの銅矛などの武器が、一つの区画墓区域から発見されるのは日本最多級。
いったいどんな宗像人が治めていたのでしょうか?

それぞれを息子のさんぽの様子を交えながら探っていきましょう。

  • 弥生時代の説明
    弥生時代の説明
  • 古墳時代の説明
    古墳時代の説明

 

入口の看板を後にし、坂を上り全体を見回すと、「広い!」の一言。
学校の運動場より広いのでは?
それもそのはず。なんと、いせきんぐの広さは30,000平方メートル、周囲600メートルもあるんです。

そして、左側から堀のようなもの、何かの畑、そして建物があります。
遥か遠くには、JR鹿児島本線を走る電車の姿が。
電車好きにはたまらないシチュエーションでわくわくが募ります!

時間帯によっては、他の電車に会えるかも?!

時間帯によっては、他の電車に会えるかも?!

 

どんな遺跡がある?

「いせきんぐにはどんな遺跡があるのか?」息子と一緒にぐるっと回ってみました。

この溝なんの溝?

集落を囲むように掘られているこの溝は「環濠(かんごう)」と呼ばれ、かつては村の入口で外敵からの侵入を防ぐために水が張られていたようです。
1歳の息子が私の手を握って上り下りができる約50センチほどのV字溝ですが、当時は3メートル程の深さがあったと考えられており、一種の防御帯となっています。

目の前に松本川がありますが、当時はこのあたりまで海の入江のようになっていた可能性があり、松本川や釣川を利用した古代の物流があったとも考えられているそうです。

環濠は南北に掘られている

環濠は村を守るように南北に掘られています

 

「中には何があるのか?何を守っているのか?」確かめるべく次に行ってみましょう。

本のような説明板

  • 物語を読むようにめくっていく
    物語を読むようにめくっていく
  • 陸橋が掛かっていたようだ
    陸橋が掛かっていたようです

 

これは面白い!説明板が本のように自分でめくれる作りになっています。
子どもの目線の高さに本があるため、体験すると体全体で学べぶことができる点もいいですね。

なかなかの重さがあるので、残念ながら息子はまだめくれませんでした。

謎の丸いものがたくさん

  • 何だこれは?
    何だこれは?
  • 丸太?
    丸太?

 

これは「掘立柱建物(ほったてばしらたてもの)」と言って建物の柱の部分にあたり、今は丸太のように再現されています。
息子は小さい手でぱちぱち叩き、楽器代わりにしている様子。

この丸太の上に高床式倉庫のようなものが建っていて、当時は雑穀やお米を保存していました。
ネズミ等が入らないように「ねずみ返し」もついていたようで、復元予想図も見ることができます。

倉庫だった可能性も!

説明板には倉庫だった可能性も記されていました!

 

これだけの広さの倉庫があるということは、多くの食料を保管していたと考えられますが、いったい誰のためだったのでしょうか?

宗像人の家

当時の宗像人の家を再現した「竪穴住居(たてあなじゅうきょ)」。
中に入ってみると思ったより天井が低く、中も狭い…薄暗いのが怖いのか、息子は入ろうとはせずに外から見ているだけでした。

竈門(かまど)のような物があり、生活するために煮炊き等をしていたのでしょうか。

4、5人は住めそうな家が6つほどあり、全部で30人程度は生活していたのかと思いましたが、村の人口としては少ないのでは?
一帯を治めていたの有力者ならもっと人がいても良さそうなのに、どういうことでしょうか?

  • 思ったより小さい
    思ったより小さい
  • 柱だけだとこんな感じ
    柱だけだとこんな感じ

 

宗像人は何を貯めていた?

穀物や土器なども収納

穀物や土器なども収納

 

「貯蔵穴(ちょぞうけつ)」と呼ばれるこちら、冷蔵庫代わりと思いきや穴を掘って中に食料や様々な道具を貯めておいたそうです。
息子は特に何も反応しませんでしたが、ここで保管されていた道具で当時の宗像人はどんなことをしていたのでしょうか。

ムナカタの戦士たちが眠る場所

こちらは「区画墓(くかくぼ)」といい、当時の宗像地域を治めていた有力者たちを丁寧に弔った場所です。

  • トップクラスの有力者のお墓の可能性も!
    トップクラスの有力者のお墓の可能性も!
  • 今は静かに眠っている
    今は静かに眠っている

 

いせきんぐ内には6つのお墓が発掘調査されており、敷地外の離れたところにもまだ埋まっているそうで全部で9つあるそうです。
ここから、銅剣・銅矛・銅戈が日本最多級の15点も出土し、彼らが有数の有力者集団として大きな存在であったことが分かります。

山田さんが出土品から推測するに「ここに眠る有力者を守る、墓守の兵士が暮らしていた跡ではないか」ということ。
有力者を守りながら神聖な祭祀のようなものが行われ、受け継がれていたのではないでしょうか?

出土した剣などは有力者層のステータスと考えられていました。
食料などの貴重なものも、ここで保存・貯蔵していたのでしょう。

 

宗像市には、特に弥生時代から古墳時代にかけての遺跡が多く点在しており、近くには沖ノ島祭祀と同時期に築かれた東郷高塚古墳、お隣の福津市にある新原・奴山古墳群等を合わせると、このエリアだけで600を超える遺跡がある。
まさに「歴史の宝庫、遺跡の宝庫」と言えるでしょう。

古墳時代に入ると有力者たちは、天武天皇をはじめとする大和朝廷の権力者と関係を築いていきました。
宗像の海人がもつ高度な航海術を背景に、道案内として海を渡り朝鮮半島との交易・交流をし、勢力を強めていったのではないでしょうか?
その生きた証は「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」として、今も宗像の地に残っています。

 

村づくりの活動と地域活動について 

そんな宗像の歴史を感じさせる「いせきんぐ宗像」。
現代では村づくりとして、子どもたちや地域の方たちに楽しんでもらうため、寺子屋の開処、いせきんぐらしさを盛り込んだ体験学習など「村っこづくり」と題して実施しています。

芝生の手入れや健康づくりイベント

いつでも快適に利用できるよう、芝生の手入れや花の植え替えなども行われ、特に芝生は子どもたちが安心して寝転がれるように、除草剤などは撒かずに手作業で維持・管理しています。
周辺には、日本古来の桜であるオオシマザクラとヤマザクラが100本ほど植えられています。

他にも地域住民の健康増進のため、毎週月曜日の午前9時からポールを使う「ノルディック・ウォーク」も行われます。

こののぼりが目印

ノルディック・ウォークはこののぼりが目印

 

子どもたちが集う「寄合処」

「寄合処」は、現代の寺子屋としての役割を担い、毎週火・木曜日の午後3時30分から開放しています。
基本は村づくりの会員が指導しますが、コロナ禍前は教育大の学生たちにも声をかけ、手伝ってもらうこともありました。

宿題を終えた子どもたちは、「火起こし・弓矢体験・土器パズル・機織り」など遊びを通じてさまざまな体験ができます。
歴史をここで体験してもらい、次の時代に引き継いでもらうことを願っています。

お米や麦も育てています

また、例年開催される宗像秋祭りでは、古代食として主食だった「赤米」や、イノシシを焼いた「ジビエ」などが食べられます。
赤米は、子どもたちと一緒に敷地内で植えた約4,000平方メートル(4aアール)の田んぼのもので、100キロほどのお米が取れます。

田植え完了。収穫の日が楽しみです

田植え完了。収穫の日が楽しみです

 

途中には麦畑があり、私の背丈(178センチメートル)程の高さに育っていました。

正に黄金色の麦だ!

正に黄金色の麦!

 

地区のお祭り「田熊山笠」の中心地でもあります

紫色ののぼりが目立ちます

紫色ののぼりが目立ちます

 

いせきんぐ宗像は、地区の伝統行事「田熊山笠」を開催する中心地でもあります。
東郷小学校の3年生(現4年生)が昨年11月に麦を植て、今年の5月に麦刈。7月に「田熊山笠振興会」の方々を中心に、「田熊山笠」と指示棒「てっぽう」作りを行ないました。

  • 山笠で台上がりが使う指示棒のてっぽう
    山笠で台上がりが使う指示棒のてっぽう
  • 子どもたちが刈った藁
    子どもたちが刈った麦の藁

 

残念ながら今年の追い山は中止となってしまいましたが、飾り山が7月4日から24日まで展示されました。

今年の標題は、表標題「清正虎退治」。見送り標題は「武勇長政」。
人形の表情、格好良さ、色鮮やかさが見て取れます。

また追い山が田熊地区を駆け抜ける日が来るのが楽しみですね。 

  • 表標題「清正虎退治」虎の目にも注目
    表標題「清正虎退治」虎の目にも注目
  • 釘やネジを使わず、麻の紐と藁の縄で組み上げる
    釘やネジを使わず、麻の紐と藁の縄で組み上げる

 

  • 舁き棒を太い麻縄で締め固定
    舁き棒を太い麻縄で締め固定
  • 装飾も美しい
    装飾も美しい

 

 

子どもたちに引き継ぎたいもの

村っこづくりや田熊山笠には、地域の小学校の子どもたちも参加。
「山笠の先走りをしたり、山笠に上がったり、勢い水をかけたりと伝統行事に自分の手で触れ、体全体で感動体験をしてもらうことが大切」だと村長の山田さんは話します。

これは大人になってからの自治体作りにも通じるのではないでしょうか。
「誰かがやるだろうではなく、自分にできることは何か」を考え、何でもいいから参加することでご近所付き合いも生まれますし、地域の盛り上がりにつながります。

かつての有力者たちがこの地域を興して次の世代へ繋いだように、次世代を担う宗像の子どもたちへバトンを渡したい。
そして私もパパレポーターとして、地域を見守ってきた山田さんから受け継いだバトンを記事として残し、子や世界の親子につないでいきたいと思います。

村長の山田久さん(撮影のためマスクを外しています)

村長の山田久さん(撮影のためマスクを外しています)

 

最後に

いせきんぐ宗像は妻と息子と一緒に回りましたが、息子は本当に自由に歩き回っていました。
あっちに行くかと思えばUターンして来た方向に戻るし、それだけ広くのびのびできる環境なのだなと嬉しく思います。

すれ違う他の方にも声を掛けていただいたり、とても良い時間を過ごすことができました。

ハイチーズ!

ハイチーズ!芝生と一緒に家族写真

 

地面に目を向けるとシロツメクサがたくさん生えていて、まるで緑の絨毯に、白い雪が降っているようです。
さらによく目をこらしてみる、四つ葉のクローバーを発見できました!

左:四つ葉・右:三つ葉

左:四つ葉・右:三つ葉

 

山田さん曰く、要領のいい子たちはあっという間に四つ葉のクローバーを見つけるそうです。
ぜひみなさんも、いせきんぐに訪れて自分の目で探してみてくださいね。
山田さんにアドバイスをもらうのも良いかもしれません。

  • 本レポートは緊急事態宣言期間外に来園し、作成したものです
  • 緊急事態措置実施中のため、8月10日から9月12日までの公園利用の自粛要請あり
    最新情報は「いせきんぐ宗像HP(外部サイト)」をご覧ください
  • レポートは原文のままで掲載しています

 

「いせきんぐ宗像」のその他の情報については、下記HPをご覧ください(外部サイトへリンク)↓

いせきんぐ宗像

http://isk-m.net/

むなかた電子博物館

https://munahaku.jp/history/remains_map/taguma/#contents

 

このページに関する問い合わせ先

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電話番号:0940-36-1055
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