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宗像固有種のカノコユリを未来に咲かそう~3月16日レポート~

更新日:2022年3月16日

カノコユリとの出会い、そして種まき

こんにちは、パパレポーターの久田です。

宗像市の花となっている「カノコユリ」。
私とカノコユリの出会いは、JR教育大駅前に展示してあったことが始まりでした。
緑のみずみずしさと、ピンク色の対比にハッとしたことを覚えています。

2021年7月にJR教育大駅前で撮影
2021年7月にJR教育大駅前で撮影

 

カノコユリは、宗像ユリックスの名称の由来、市内のマンホールの柄などにも使用されていて、身近にある花ではありつつもなかなか実物を見ることができませんでした。

  • カノコユリが描かれる市内マンホールの蓋
    カノコユリが描かれる市内マンホールの蓋
  • マンホールカードにもなっています
    マンホールカードにもなっています

 

それもそのはず。実はカノコユリは「絶滅危惧種」に指定されていて、今やとても貴重なものとなっています。

 

カノコユリは「むなかた電子博物館」(外部サイトへリンク)でも紹介されています

平成22・23年、九州大学と宗像市によるカノコユリの実態調査が行われました。
DNA検査の結果、多くは他県由来のものでしたが、いくつかは宗像市由来のものであることが判明し、宗像固有種と呼ぶこととしました。そのため、市や「むなかた水と緑の会」が中心となり、固有種の保存、増殖・普及を図る活動を始めました。

吉田花園や山田ホタルの里公園、釈迦院広場では球根を植え、カノコユリが見られるように整備されています。

山田ホタルの里公園の看板

山田ホタルの里公園の看板

 

種まき講座参加者へのフォロー講座として、カノコユリの花の見学会、みしょう苗(発芽した苗)の球根植替講習会、JR3駅(東郷駅・赤間駅・教育大前駅)への展示などを始め、様々な活動の輪が広げられています。

私も今回、2月8日に開催予定だった宗像市主催の「種まき講習会」に参加したかったのですが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、残念ながら中止に。
受講者には、代わりに宗像固有種のカノコユリの種子(小球根250個)25g、植え方をまとめた資料、『宗像市の花カノコユリの里づくり』の冊子などを頂いたので、家で実際にまいてみることにしました。

名付けて、「花咲くプロジェクト・カノコユリを未来に咲かせる」スタートです!

  • 頂いた資料と小冊子
    頂いた資料と小冊子
  • 種子はこの中に入っています
    種子はこの中に入っています

 

種子をまくための準備~土作り~

カノコユリを育てるため、さっそくホームセンターで土とプランターを購入しました。

  • プランターは容量25リットルのもの
    プランターは容量25リットルのもの
  • 3種類の土を購入
    3種類の土を購入

 

  • 赤玉土小粒
    赤玉土小粒
  • 腐葉土。葉っぱや枝が含まれています
    腐葉土。葉っぱや枝が含まれています
  • ボラ土小粒
    ボラ土小粒

 

まずはプランターの中に土を入れてよく混ぜていきます

少しずつスコップにすくって3種類の土を順番に入れていき、ひたすら混ぜます。
5分くらい混ぜて、手が痛くなりました。もうすぐ2歳になる息子(取材当時)にも手伝ってもらい、割り箸で土をぐりぐりしてもらいました。

息子が小さな手でお手伝いしてくれました

息子が小さな手でお手伝いしてくれました

 

こうして土が完成です!万が一のため、別の鉢にも土と種子を入れて予備をつくっておきました。

  • 3種類の土を混ぜて完成!
    3種類の土を混ぜて完成!
  • 小さな鉢にバックアップ
    小さな鉢にバックアップ

 

いざ、種まき!

次に穴を5列×5列に開け、種子を入れて土で覆います

割り箸を用意して袋の中から種子をそ~っと取り出します。息をしたら飛んでいきそうで、とても緊張する瞬間です。

種子はとても小さい

種子は数ミリ程度ととても小さい

 

先ほど開けた穴に種子を少しずつ入れていき、上から土を覆うようにかぶせていきます。
かぶせ終わるとどこに種子があるかわからなくなりましたが、祈るような気持ちで軽く土をポンポンと触っておきました。
完成させたプランターは、駐車場あたりと玄関先に置くことにしました。

 

置き場所や今後の管理について

頂いた冊子や資料を元に、置き場所や今後のお手入れなどのポイントを紹介します。
カノコユリは、生育環境によりその後の生育の良し悪しが決まるとのこと。
以下のポイントを参考にしながら、カノコユリを管理していきたいと思います。

冊子『宗像市の花カノコユリの里づくり』はこちらからも確認できます

宗像カノコユリ研究会HP(外部サイトへリンク)

カノコユリの自生に適した環境

  1. 東向きの斜面で、上部に雑木が茂り、西日や真上からの太陽光を遮っている
  2. 粘土分の多い土壌で水持ち良いが、傾斜地で排水が良い
  3. 家の裏側の斜面や、山裾の農道等の横の傾斜地で時々草刈りが行われている
  4. ツツジ等の小潅木や1メートル以下位の雑草が生え、地際に直射光線が当たらない

置き場所のポイント

  • 午前中は陽があたるが、午後は日陰になる
  • 日差しが強くなる夏場は、黒の寒冷紗(かれいしゃ)かダイネット(遮光・遮熱を目的とした農業用ネット)で日覆いをする
  • 子どもやペットがいる家庭では、いたずらされにくいところ

水やりのポイント

  • 原則、表面が乾いたら水をかける
  • 真夏は天気が良ければ毎日
  • 春秋は、乾き具合を見ながら2日~3日ごと
  • 冬はほとんど必要ないが、天気の良い日が続けば水をかける

ちなみに、1年目は特に肥料などは必要ないとのことでした。

 

未来に花が咲くことを夢見て

種子をまき終わってから2日後、玄関のプランターを息子が触っていたずらをしており、土が少しこぼれてしまいましたが大事には至りませんでした。
家庭にもよりますが、子どもやペット、野生動物などにいたずらされる可能性も考えて設置した方がよいかもしれません。
我が家ではひとまず今の場所で様子を見ることにしました。

少し土がこぼれた程度で済みました

息子がいたずらしたプランター

 

カノコユリを種子で繁殖させた場合、 順調にいけば種をまいた年に発芽し、4年目で開花します。
私は植物をあまり育てた経験がなく、土選びから管理の方法まで指導してもらえるのはとても心強いものでした。
誰かがやってくれるのではなく、自分ですべて管理する責任の重さを感じながら、宗像固有種のカノコユリを未来へつなぎ、子どもたちにも伝えたいと思います。

(レポートは原文のままで掲載しています)

 

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総務部 秘書政策課 広報政策係
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電話番号:0940-36-1055
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