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書道の魅力を伝える!福教大書道専攻の学生による書道パフォーマンス~12月4日レポート~

更新日:2021年12月4日

こんにちは、ママレポーターの新田です。

宗像市では、今年度初めての取り組みとして、大学生による「まちの課題解決プロジェクト」を実施。
福岡教育大学、日本赤十字九州国際看護大学、宗像市が協働して行うもので、大学生の自由な発想力や大学の特色を活かし、まちが抱える課題の解決や、活性化につながるアイデアを広く募集したところ、26件のプロジェクトが採用されました。

今回はその中の一つ、福教大書道専攻「トリッピーズ」のみなさんによるプロジェクトを紹介。
子どもたちへ書道の伝統や文化を伝える活動として、書道パフォーマンスとワークショップが行われました。

  • 「まちの課題解決プロジェクト」のポスター
    「まちの課題解決プロジェクト」のポスター
  • 書道パフォーマンスとワークショップのチラシ
    書道パフォーマンスとワークショップのチラシ

 

仲間と協力して創り上げるのが魅力の書道パフォーマンス

11月13日に市内のショッピングセンターで書道パフォーマンスを披露したのは、福教大書道専攻の3、4年生6人。
パフォーマンスが始まると、お客さんも足を止めて見入っていました。

  • 間近で見ると迫力満点!
    間近で見ると迫力満点!
  • 墨を含んだ状態だと筆の重さは1キロほどにもなるという
    墨を含んだ状態だと筆の重さは1キロほどにもなるという

 

「宗像」への想いを込めた作品になりました!

「宗像」への想いを込めた作品になりました!

 

書道パフォーマンスは、音楽に合わせて声を出したり体をダイナミックに動かしたりしながら書をしたためていきます。
完成した作品を鑑賞するだけでなく、創り上げていく過程が観られるのも魅力の一つです。
今回は、張り合わせて作った縦4メートル・横6メートルの大きな和紙を使用。
最後に作品を立ててお客さんに披露する際、墨が垂れてこないように濃いめの墨を使用したり、大会では墨にボンドを混ぜて粘度を上げたりと、魅せるための工夫も凝らされています。

私自身、生でパフォーマンスを見たのは初めてで、間近で作品が出来上がっていく様はとても面白かったです。
一緒に見に行った子どもたちも「カッコいい!」と興味を持った様子でした。

福岡県の特産品「かずら筆」を使った掛け軸づくり

書道パフォーマンスの後には、小学生を対象に「かずら筆」を使って掛け軸を作るワークショップが開催されました。
かずら筆はその名の通り、樹木に絡まる「かずら」から出来ています。幕末から明治時代にかけて九州小倉藩士で書道家としても活躍した下枝董村(しもえだとうそん)が、みやこ町に自生するかずらを使って考案した筆なのだとか。
30年程前に保存会の手によって復元され、現在はみやこ町の特産品となっています。

持ってみると軽い。そして、毛先は木の繊維なので硬く、ぼさぼさしていて書きにくそう…でも、このぼさぼさ感がかすれた良い字を創り出します。

自然のもので作る筆なので同じ形のものは無く、世界に1つだけです

自然のもので作る筆なので同じ形のものは無く
世界に1つだけです

 

この日参加したのは小学1年から4年生の5人。
書道パフォーマンスを見て興味を持った子や、筆を初めて持つという子もいました。
保護者の方が離れた所から見守る中、学生と1対1で書に向き合い、作品を作っていきます。

掛け軸は墨作りから。懐かしい墨の匂いがしました

掛け軸は墨作りから。懐かしい墨の匂いがしました

 

まずは、掛け軸に書く1文字を決め、選んだ字をどのように書きたいかイメージを膨らませていきます。
なかなか思い浮かばない子に対しては、イメージが沸くように“力強くならこう、柔らかくならこう“と例を出し、導いていました。
さすが教育大生、教え方が上手です。

この部分はもっと細く、太くとメモを取りイメージを膨らませる子も

この部分はもっと細く、太くとメモを取りイメージを膨らませる子も

 

この間に、先生役以外の学生は 子どもたちが書いた字を元に、消しゴムで落款(らっかん・印鑑)を作っていました。
紙に書いた鉛筆の文字を消しゴムに押し付けると転写され、それを削ると即席落款の出来上がりです。

普段は石を削って落款を作るそう。器用に削っていきます

普段は石を削って落款を作るそう。器用に彫っていきます

 

なんとなく思い浮かんだと「空」の文字を選んだのは、8月から習字教室に通いだしたばかりの市内小学1年生の男の子。
「コレ本物の木なの?」といつもと違う筆に興味津々です。

「硬くて書きにくい」と言いながら、何度か練習して書いた「空」の文字は、周りも唸るほどの出来栄えとなりました!

  • 落款を押すことで作品としての深みが増しますね
    落款を押すことで作品としての深みが増しますね
  • 本人も大満足の作品が完成。かすれ具合に良い味が出ています!
    本人も大満足の作品が完成。かすれ具合に良い味が出ています!

 

今回のワークショップで子どもたちが書いた作品は、今年度中に学生の作品と共に宗像市内で展示予定。
詳細は決まり次第、宗像市のHPやSNS等でお知らせされるので、ご期待ください。

九州・中国・四国唯一の国立大学にある書道専攻の学生に聞く「書道の魅力」とは?

福教大のように書道の専科がある大学は珍しく、県外から進学してくる学生も多いそうです。

4年生の太田実希さん(愛知県出身)

「書道の経験はなかったけれど習字は好きで、書道×教育を国立大学で学ぶにはここしかない!と思って入学しました」と入学のきっかけを熱く話してくれました。
書道や文字の歴史を学ぶために進学する学生が多いようです。

「普段書く字や毛筆もやはり達筆ですか?」と聞くと、みんな顔を見合わせて苦笑い。
「書道は文字を書くことで自分を表現できるのが魅力です。習字で上手に書けず悩んでいる子も、上手い下手関係なく自分の表現を大切にしてほしい。将来先生になったら、文字を書く楽しさを子どもたちに伝えていきたい」と語ってくれました。

書道専攻では、これまで10年以上にわたり地域貢献の場として、小学生から大人を対象に週3回、広陵台の公民館で学生主体の書道塾を開いてきました。
運筆の練習から習字、ペン字まで幅広く対応し、地域の子どもたちには文字を書く楽しさを伝えるだけでなく、身近な相談相手として近所のお兄さんお姉さんとして頼りにされています。

残念ながらコロナ禍で閉塾せざるを得ず、子どもと交流する場も減ってしまった中で、今回のワークショップを実施。
子どもならではの自由な発想に驚かされ、学生自身も発見があり勉強になったようです。

書道専攻の皆さんと服部教授(後列右端)

書道専攻のみなさんと服部教授(後列右端)

 

書道専攻の服部一啓先生にもお話を伺いました

服部先生は、書道パフォーマンスを始めた第一人者であり、なんと映画「書道ガールズ!」のモデルとなった高校で書道部顧問をされていた先生です!

「国立の教育大学にある書道専科として、伝統的な書道を人に伝える力を養い、文化の継承、書の楽しさ、文字教育の大切さを伝えていきたいと思っています。書道パフォーマンスは仲間と共に紙面の構成や書字内容を考え、一つの作品を創る喜びを分かち合うことができます。宗像市と協働でのプロジェクトは今回が初めてでしたが、今後もその意義を見出して、地域貢献していきたいです」と語っていただきました。

習い事としても広く親しまれている「習字」が原点となって文字を書く楽しさを知り、魅力を伝えようと教員を目指す福教大生のみなさん。
彼らのこれからの活躍が楽しみです!ありがとうございました。

大学生による「まちの課題解決プロジェクト」はまだまだ進行中!
今後開催予定のプロジェクトは、宗像市のHPやSNS等で紹介されるので、ぜひご覧ください。

(レポートは原文のままで掲載しています)

 

大学生による「まちの課題解決プロジェクト」今後のイベント情報

福岡教育大学中等音楽科学生による音楽イベント「CoCo Music Festival in Xmas」

  • 開催日:12月11日(土曜日)
  • 場所:CoCokaraひのさと

福岡教育大学中等美術専攻1年による「灯篭を作って宗像の町を彩ろう!」

  • 開催日:12月19日(土曜日)午後2時開始
  • 場所:福岡教育大学西門から校内坂道(雨天時はアカデミックホール)

詳細は下記リンクよりご覧ください 

このページに関する問い合わせ先

総務部 秘書政策課 広報政策係
場所:市役所本館2階
電話番号:0940-36-1055
ファクス番号:0940-37-1242

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