令和7年8月号みさこの伝えタイ通信「夏の季語「甘酒」その知恵を味わう。」 最終更新日:2025年7月24日 (ID:8772) 印刷 江戸中期の俳人・与謝蕪村に「御仏(みほとけ)に昼供へけりひと夜酒」という句があります。「ひと夜酒」とは甘酒のこと。夏の暑い昼下がり、涼を求めて甘酒を飲もうとし、仏さまにもお供えしたのでしょうか。ほほえましい光景が目に浮かびます。江戸時代、甘酒は夏の滋養強壮に良いとされ、江戸、京都、大坂では、甘酒売りが市中を巡り、庶民の定番飲料でした。現代の「熱中症対策ドリンク」としてのポジションに近いかもしれませんね。甘酒の作り方はとてもシンプル。炊きたてのご飯に米麹とお湯を加え50〜60度で半日保温するだけ。ノンアルコールで、ブドウ糖やビタミン類が豊富な発酵飲料です。「飲む点滴」とも呼ばれ、現代でも人気。一晩でできることから「一夜酒」とも呼ばれてきました。昔から親しまれてきた甘酒ですが、現代の家庭でも楽しみ方はいろいろ。私の知人宅では甘酒を凍らせシャーベットに。自然な甘みがひんやりと広がります。この夏は、手作り甘酒や冷たい甘酒菓子で、昔ながらの知恵を味わってみませんか。問い合わせ先秘書政策課秘書係:0940-36-0890