親子の絵本の時間におススメ!沖ノ島を題材とした絵本「ちいさいしまのおんがくかい」~5月11日レポート~ 最終更新日:2022年5月11日 (ID:2737) 印刷 こんにちは、ママレポーターの新田です。皆さんは宗像・沖ノ島を題材とした絵本があることを知っていますか?沖ノ島に住む鳥たちの音楽会のお話「ちいさいしまのおんがくかい」。昨年9月に自由ヶ丘在住の渡邊美楯(みたて)さんが自費出版されました。今回は渡邊さんに話を伺い、絵本に込めた思いなどを語ってもらいました。 「ちいさいしまのおんがくかい」あらすじ 女神さまと鳥たちだけが住む小さな島「沖ノ島」で、年に一度開かれる音楽会。予選を勝ち抜いた各鳥たちのグループは、音楽会に向けて歌の練習に励みます。途中ハプニングなどもありますが、鳥種を超えた助け合いの末、いよいよ3人の女神様の前で練習の成果を発表。さて優勝したのはどの鳥たちでしょうか・・・? タイトル:ちいさいしまのおんがくかい 作者:わたなべみたて 絵:バミサパテンナ 発行所:玄武書房 表紙は渡邊さんの原案をイラストレーターの方が再現 渡邊さんの絵本への思いをインタビュー なぜ絵本を作ろうと思いましたか? 宗像に住んで40年が経ち、昨年喜寿(77歳)を迎える節目に何かしたいという思いがありました。宗像には「沖ノ島」を始めとする世界文化遺産があり、宗像の子どもたちに「自分たちのふるさとにはこんなにも素敵な場所がある」と知ってほしいと思い絵本を制作。歌が好きで市内の合唱団にも所属しているので、「鳥たちの音楽会」というストーリーを思い付き、子どもたちにも馴染みのある童謡を取り入れています。 絵本を作るにあたって大変だったことを聞かせてください 今回の物語は「沖ノ島」を舞台にした創作話ですが、絵本を作るにあたり宗像ユリックス図書館を利用して世界遺産や沖ノ島について調べました。例えば、絵本の中に出てくる「オオミズナギドリ」という鳥は、実際に沖ノ島に生息しています。また、音楽会のステージとなった「大きな岩」や宗像市の木「クスノキ」など、宗像の自然も盛り込んでいます。鳥の鳴き声についても調べました。 オオミズナギドリたちが合唱の練習をしています オオミズナギドリの詳細は「むなかた電子博物館」(外部サイト)にも掲載されています 反響はいかがでしたか? 絵本は200冊作り、市内の幼稚園・保育園・小学校・図書館に寄贈しました。そのほか、友人知人が購入してくれたため、手元にはほとんど残っていません。自分の故郷(広島)に住む親戚が介護施設で入所者に読み聞かせをしたところ大変喜んでもらったそうで、その様子を撮影したDVDも送ってくれました。宗像の子どもたちに沖ノ島について知ってほしいという思いで絵本を作りましたが、思いがけずたくさんの方に読んでいただきとてもうれしいです。 絵本を制作した渡邊さん 絵本が好きで読み聞かせをするのも好きだったという渡邊さん。お子さんが小さいころ、お子さんや地域の子どもたちにも読み聞かせをされていたそう。「宗像の子どもたちにもぜひ絵本を読んでほしい!」そんな渡邊さんの思いがたくさん詰まった素敵な絵本です。 我が子とも一緒に読んでみました 図書館にあると聞いてさっそく絵本を借りてきたところ、表紙を見た子どもたちが「幼稚園にある!先生に読んでもらった!」と教えてくれました。年長から低学年向けに制作されたそうですが、当時年中・年少だった子どもたちにも渡邊さんの思いはしっかりと届いていました(後日幼稚園の先生に伺ったところ、我が子が通う幼稚園にも絵本を寄贈していただき、各クラスで読み聞かせしたそうです)。娘は読んだことがなかったようで、一緒に読んでみることに。本を読みながら「沖ノ島ってどこにあるのかな?」と尋ねる娘に「いつも行く海(北斗の水くみ海浜公園)から見える大島のもっともっと向こうの方にあるよ」と答えると「そうなんだ!女神さまは歌が好きなんだね、海に向かって歌ったら女神さまに聞こえるのかな」となんとも子どもらしい感想が返ってきました。また、鳥たちが歌の練習をする場面では鳥の鳴き声を真似したり、童謡を一緒に歌ったり、楽しんで聞いてくれました。 絵本を読む娘 子どもたちが、ふるさとである「宗像」に触れることができる絵本があるなんて素敵ですよね。今年は世界文化遺産登録5周年でもあるので、絵本を通して宗像・沖ノ島について親子で触れる時間を作ってみるのも良いですね。子どもたちも沖ノ島の歴史、自然について興味を持ってくれると嬉しいです。「ちいさいしまのおんがくかい」の絵本は、市内の図書館「宗像ユリックス図書館」「須恵分館」「深田分館」「久原分室」で借りることが出来ます。ぜひお子さんとの絵本の時間に読んでみてくださいね。 むなかた芸術祭で絵本をテーマにしたコーラスを披露予定 渡邊さんが所属している合唱団の1つ「宗像女性合唱団」は、創立40年以上の歴史ある合唱団。市内各所で活動し、同合唱団の指導も務める重住千寿香先生のご提案で、なんと6月に宗像ユリックスで行われる「むなかた芸術祭」で絵本をテーマにしたコーラスを披露することになりました。現在は芸術祭当日に向け、練習に励んでいるそうです。プロの方による絵本のナレーションがある他、話の前後に沖ノ島の歌「沖ノ島」や宗像の歌「ともに未来へ」、絵本の中で登場した童謡などのコーラスを披露。渡邊さんや団員の皆さんの宗像への思いが詰まった公演も楽しみです!「むなかた芸術祭」は、新型コロナウイルスの影響で3年ぶりの開催。市文化協会の皆さんによる、さまざまな公演や展示も行われます。宗像ユリックスの“おんがくかい”で、絵本の世界を感じてみてください。 むなかた芸術祭・舞台公演 日時:6月5日(日曜日)正午から午後4時まで 場所:宗像ユリックス・ハーモニーホール 入場料: 500円(中学生以下無料) (注)チケットは宗像ユリックス・インフォメーションのみで販売 (レポートは原文のままで掲載しています)