宗像アレルギッ子の会ーりんごの森ー 最終更新日:2022年6月8日 (ID:2647) 印刷 もし、お子さんに食物アレルギーがあると診断されたら…アレルギー疾患がありますと言われたらどうしますか? うちの子どもたちもアトピーあり、食物アレルギーありで、これがなかなか大変! 今回はアレルギー疾患を持つ子どもと保護者が集まる子育てサークル、「宗像アレルギっ子の会ーりんごの森ー」の活動に参加してきました。 情報交換をしながら楽しくクッキング 今回の会場はメイトム宗像の結工房。今回はクッキングのためこちらでしたが、普段されている座談会や、ワークショップはメイトムやメイトム別館の会議室などで開催されます。毎月一回、第1木曜日に活動されていて、基本的な内容としては、お茶を飲みながら情報交換などの座談会、定期的に今回のようなクッキングやケーキなどの試食会や、虫よけスプレーや石けん作りなどのワークショップを開催されています。 早くも準備が始まっていました 今回の食材の一部。アレルギーに配慮した食品が昔より随分増えたと言われていました おしゃべりしながら楽しく調理 本日のメニューは、野菜とフルーツの米粉クレープ、ひき肉団子と春雨のスープ 参加者が集まり、早速調理開始です。その時の参加者のアレルギーに配慮したメニューを事前に決めるそうです。 「こんなアレルギー対応の食材もあるんですね。」「これ、どこに売ってるんですか?」などと情報交換や近況報告をしながらみんなで楽しく調理! 子どもがなかなか離れないお母さんはできる時だけ参加。できる人が無理なくできる体制もありがたいですね。幸い、うちの子はお借りしたマットの上ですやすや…。 私は米粉クレープを担当したのですが悪戦苦闘!米粉はほとんど使ったことがないため、小麦粉と扱う感覚が違うんだなと実感。 アレルギー対応の食材って値段が高いんですよね…。しかもそれを使ったところで子どもが食べてくれるかもわからず、無駄になるケースもあるので購入を躊躇してしまうんですが、こうしてお試しできる場があるのは本当にありがたい! 食材を扱いながら「もやしアレルギーもあるんだって」「アレルギーレベルが高い人はアレルギー食材を調理したあとの調理器具や容器でも反応が出ることもある」など、初めて知ることも多く、自分の子のアレルギーしか知らない私はとても勉強になりました。 おもちゃスペースで仲良く遊ぶ子どもたち おいしそうなランチができました 調理の後はお待ちかねのランチタイムです 『みんな一緒、同じものを食べられる』嬉しいランチタイム できあがったメニューをテーブルに並べてお待ちかねのランチタイム!スタッフの差し入れのお漬物なども並び、おしゃべりしながらみんなで食べます。子どもたちもおいしそう!卵・乳製品・ピーナッツ等、アレルギー満載のうちの子もおいしそうに食べていました。 アレルギっ子もみんな一緒のメニューを食べられることは本当にうれしいことなんです! 毎回メニューは変えて、今までシチューや野菜のお寿司、コンソメ寒天やワッフルなど手軽にできるものをいろいろ調理されているそうです。 食べながら自己紹介をしたり、近況報告をしたり、あっというまに時間が過ぎます。 それぞれのアレルギー対策やかかりつけの病院情報から幼稚園や小学校のアレルギー対応情報など…情報交換などしながらも、同じように四苦八苦しながらアレルギっ子を育てている人がいるということに、私だけじゃないんだなと、なんだかホッとしました。 今回2回目の参加という3歳と1歳のお子さんとご一緒された山下さんは、「とても美味しくて楽しかったです、私はほとんど作るのに参加できなかったのですが、米粉クレープはもっちりとした食感とほのかな甘みが美味しかったです。新鮮な野菜や果物をはさんで、子どもも食べやすいと思いました。肉団子スープも美味しかったので、今日の詳しいレシピが知りたいなあと思いました。」と話されました。 クレープは好きな野菜やフルーツをお好みで選ぶスタイル 大きなおくちでぱくっ アレルギーを持つ子の育児で悩む方がホッとできる場所に ふらこっこでおなじみの方も多いのでは。(写真左から)スタッフの加来さん、船越さん、安井さん 宗像アレルギッ子の会ーりんごの森ーは活動が始まってから20年近く。会員登録(もちろん無料)をして、年会費や月会費などはなく、来たい人が必要な時に来てもらえるように、各回200円程度の参加費制です。 昔と今ではアレルギーを取り巻く環境は大きく変わって来た、とおっしゃいます。アレルギー対応食品の充実や保育園・幼稚園や学校のアレルギー対応、インターネットの普及で情報も増え、周囲の理解は得られやすくなってきたし、治療法もどんどん変わっているそうです。けれども、アレルギッ子の親御さんが困っているのは昔から変わらない…。 アナフィラキシーが出るほどの命と直結しているような重度のアレルギーから、比較的軽いアレルギーの方まで個人差が大きく、同じアレルギーでもいろいろなタイプの方が来られるそうです。スタッフの方々もはじめは参加者として来られていたそうで、スタッフも参加者も同じ立場、同じ目線でみんな一緒にやる、というのがこの会のスタンス。情報交換や体験談を聞いて参考にできることもいいのですが、何よりみんなで共感しあえる場ということを大事にしているのだなあと感じました。 そうそう、周囲の人たちのアレルギーへの理解度もネックになったりするんですよね。お正月や盆明けの帰省トークは毎回なかなか盛り上がるそうですよ(笑) 「アレルギッ子の親御さんはがんばりすぎる傾向がある」と話される代表の船越さん。同じアレルギーでも、その子の症状や性格でも対応が異なるし、終わりが見えないため、孤独感を感じたり、疲れ切ってしまう方も多いのだとか。 子育てもそうですが、今はネットでも様々な情報が手に入るけれど、逆に情報が多すぎて混乱したりもするんですよね…。こうしたサークルで、身近な人の生の声を聞いて共感したり、情報を得て前向きになれることは、きっと子育てにプラスに働くと思います! 「長年活動を続けてきて、かつての参加者の子どもたちもみんな立派に成長していることを見てきたので『大丈夫だよ』と言える」という言葉に私も勇気をもらいました。 アレルギッ子の育児で悩む方がいなくなることが、会の願いではあるけれど、アレルギッ子の育児で困っているときに孤独にならないよう、ホッとできる場所をいつでも提供できるようにこれからも会を続けていきたいと語られました。 ママレポーター徳永 関連リンク 宗像アレルギッ子の会~りんごの森~(外部サイトにリンクします)