123 相撲の歴史と文化 郷土が誇った名力士「沖ツ海」 最終更新日:2026年10月15日 (ID:10505) 印刷 沖ツ海大相撲の1年を締めくくる11月九州場所。この時期になると会場周辺には色鮮やかな相撲のぼりが立ち並びます。宗像市でも、光岡に藤島部屋が宿舎を構え、力士の姿を目するなど、福岡の街に冬の訪れを告げてくれます。みなさんは、昭和初期にかけて活躍した郷土出身の力士、沖ツ海を知っていますか。南郷出身で本名を北城戸福松(きたきどふくまつ)といいます。13歳の若さで初土俵を踏み、20歳にして入幕を果たしました。高位は関脇。昭和7年3月場所では幕内優勝を成し遂げましたが、大関昇進を目前とした昭和8年に23歳の若さで亡くなりました。大関、横綱にもなる器だったといわれ、もし生きていれば双葉山の69連勝もなかったのではと、惜しまれた存在でした。相撲の起源は力くらべの神話にまでさかのぼるとされます。6世紀の古墳からは「まわし」をつけた力士埴輪(はにわ)が見つかっています。奈良・平安時代には五穀豊穣などを祈る宮中行事として、鎌倉から安土・桃山時代にかけては武道の訓練として盛んでした。江戸時代になると、大衆娯楽として花開き、各地に相撲を職業とする力士が誕生し、現在に至ります。数十年前までは、地域でも相撲が盛んでした。秋になると各地の神社で相撲が奉納され、土俵の周りは多くの観衆と大きな声援でにぎわったものです。現在では、市内で見られる機会も数えるほどになりましたが、伝統と娯楽の側面を併せ持つ貴重な行事として大切に受け継がれています。(文化財職員・山田)