更新日:2023年8月25日
認知症本人も誰かに支えられる人ではなく、誰かを支える人として楽しく生き生きと活躍しています
認知症になっても、また認知症の心配があっても、今までと変わらない住み慣れた場所で、今までと変わらない仲間たちと過ごしたいと思う人は多いでしょう。
認知症の本人が集まり、互いの体験や希望、必要としていることを語り合い、これからも希望を持って暮らせるよう交流する場「本人ミーティング」の輪が広がっています。
家族や地域の人の参加も大歓迎です。気軽に参加してください(事前申込不要)。
今回は、4カ所の「本人ミーティング」と本人支援に取り組む「チームオレンジサポーター」を紹介します。
花さく会
昨年11月に、厚生労働省が任命する認知症本人の「希望大使」で、本人ミーティングを広げた丹野智文(たんの・ともふみ)さんを講師に招き、認知症本人交流会を開催。参加者の「また集まりたい、いろいろなことの話をしたい」という声から「花さく会」が始まりました。認知症の人もそうでない人も一緒に楽しい時間を過ごし、それぞれが好きなこと、得意なこと、やりたいことを通して新たな仲間づくりができる居場所。毎回ゆるくおしゃべりの花が咲いています。
開催日時
毎月第2木曜日、午後1時30分から午後3時30分まで
場所
ぽんて(日の里地域包括支援センター横)
誰に遮られることなく、話したいことが話せて会話が進みます
和田圭子(わだ・けいこ)さん(日の里地域包括支援センター所長、認知症地域支援推進員)
「花さく会」を立ち上げ、 会の開催をリードしています。「介護認定されても介護サービスにつながらない」「介護の必要性を本人が理解できない」「新しい環境に飛び込むことが怖い」そんな人でも安心して過ごせる場所、集いの場があれば、その人らしくいられます。誰でも新しい所に参加するのは不安なので、顔なじみの関係者が声をかけたり、参加者を迎えに行ったり、「○○さんも待っていますよ」と電話で伝えたりと、参加者が安心できるよう工夫をしています。
吉田博司(よしだ・ひろし)さん(86歳)
当日は受け付けやお茶配りを担当しています。人生の目標はカッコいい光輝高齢者(後期高齢者)になること。今までの辛いことも全て受け入れて、自分は太陽のように光を注ぐ人になりたい。その思いで認知症の人に傾聴するよう努めて
います。
三浦光子(みうら・みつこ)さん(96歳)
花さく会には毎回楽しく参加しています。吉田さんは朗らかな人で、よく話を聞いてくれます。花さく会では和やかな雰囲気になればと私が作詞した曲も流しています。ちょっとした困りごとを話すと、花さく会のみなさんや地域の人がすぐに助けてくださって本当に感謝です。
囲碁の会
「花さく会」参加者の「別の日にも集まりたい」との声から、囲碁の会が発足。対局前には初対面同士だった人も、囲碁を通して笑顔が見られてきます。対局せずに観覧する人もいて「この手かぁ」など、一体感が生まれます。参加者は「十数年間パソコン相手に対局していたが、久しぶりに人と対局できた」「言葉を交わさなくても、熱い思いが伝わる」と笑顔。付き添いの家族もそっと見守り、「本人のこんな生き生きとした姿を久しぶりに見られてうれしいです」と笑顔。参加者が囲碁を通じ、仲間になり支え合っている場です。
開催日時
毎月第1水曜日、午後1時30分から午後3時30分まで
場所
ぽんて
真剣勝負のあとの語らい
まっちゃんの部屋
おしゃべりだけじゃなくて、同じ物忘れが気になる者同士なら分かり合え、同じ認知症本人だからこそ勇気づけられるような場がほしいという思いから開催しています。「話をしたい、話を聞いてみたい」という人は誰でも参加大歓迎。物忘れがあってもなくても大丈夫。話すと気持ちが前向きになる「まっちゃんの部屋」は仲間を絶賛募集中です。
開催日時
不定期
場所
赤間西コミセン
松下與二郎(まつした・よじろう)さん(76歳)
自分は認知症の診断を受けたが、生活は何も変わりません。
日々小さな失敗はたくさんあるけれど、周りの人や趣味の卓球サークル、カラオケ仲間がいろいろと助けてくれる。認知症かもと悩んでいる人や診断を受けた仲間と出会いたい。
いろいろな生活の工夫を話し合いたい。活動内容はみんなで話し合って決めています。家で1人でいたら気持ちが沈んでしまいます。まずは話をしてみよう。
自ら免許を返納し、 電動自転車に乗り換えたまっちゃんこと松下さん
おしゃべりひろば「それでいい!」
認知症本人やその家族、応援したい人などが集まって体験や希望、必要としていることなどを語り合っています。
開催日時
毎月第3金曜日、午後1時30分から午後3時30分まで
場所
メイトム宗像
チームオレンジサポーター
認知症の人やその家族が住み慣れた地域で安心して暮らすための活動をサポートします。
認知症サポーター養成講座、ステップアップ講座を昨年度までに受講した人のうち「認知症をもっと知りたい」「認知症の人と共に支え合う地域づくりを考えたい」という11 人で、令和5年7月に「チームオレンジサポーター」を立ち上げました。
7月6日の初回ミーティングでは、本人の気持ちをとらえてどう支援するかなどサポーターとしての役割を確認し、活動に向けて決意を固めました。
今後は、さらに認知症への理解を深め、本人ミーティングへの参加や本人支援に取り組む予定です。
- チームオレンジサポーターに関心のある人は、宗像市社会福祉協議会 0940-37-1300まで問い合わせを
チームオレンジサポーターのみなさんとコーディネーターの松永さん(下段左)
問い合わせ先
- 宗像市社会福祉協議会 0940-37-1300
- 高齢者支援課 0940-36-1285
このページに関する問い合わせ先
健康福祉部 高齢者支援課
場所:市役所北館1階
電話番号:
高齢者サービス係:0940-36-9288
地域包括ケア推進係:0940-36-1285
ファクス番号:0940-36-2410
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