「海が教室になるまち宗像」海洋性スポーツ体験授業に延べ8,000人が参加。 最終更新日:2025年8月26日 (ID:8774) 印刷 宗像市と福津市の境にある神湊漁港の南側、勝浦浜を舞台に、両市の小学5年生を対象とした「海洋性スポーツ体験授業」が行われています。平成27年(2015年)に始まったこの取り組みは、今年で11年目。これまでに延べ8,000人以上が参加し、全国的にも珍しい先進的な事業として注目を集めています。授業は、まず陸上での安全講習からスタート。その後、子どもたちはシーカヤックやビッグサップ(大型のスタンドアップパドルボード)に乗り込み、実際の海に漕ぎ出します。ロープワークの技術も学び、緊急時や日常生活でも役立つ知識を身につけます。こうした体験を通じて、自然の厳しさや、海洋スポーツの楽しさを実感しています。また「水辺の観察」の時間では、海洋生物や海洋ごみについて学び、環境保全への意識を深めています。世界遺産の海を未来へと守る気持ちが、子どもたちの中に育まれています。宗像の人々が古代から大切にしてきた「海との関わり」。この文化や誇りが、子どもたちの心にしっかりと根づき、夏の思い出とともに引き継がれていくことを願っています。さまざまな職種から多様な経歴を持つ、協力員が支援。この授業は、宗像ライフセービングクラブが中心になり行っています。同クラブは、毎回、20人ほどの協力員を集め、児童の安全確保に努めています。平日開催されることから、協力員の年齢や職業もさまざま。高等学校の教師OB、大学教授、映像クリエータ、カメラマン、消防士、看護師、船員など多種多様。その経歴は、ライフセービング資格者やヨットやウインドサーフィン競技で国体や全国大会に出場した経験者、B&G指導者資格者、ボーイスカウトで長年指導者として活動した人など海洋スポーツや人命救助、屋外活動の経験や知識を持つ人たちが集い、力を貸してくれています。スポーツと環境学習で故郷の海を満喫。それでは、授業の様子を写真で紹介します。【安全講習】授業のスタートは「安全講習」。ライフジャケット(救命胴衣)の付け方や落水した際の対応などを学びます。【シーカヤック】安全講習のあと、4班に分かれ、各種目を順繰りに体験します。写真はシーカヤックの乗船前にパドルの操作方法を学ぶ子どもたち。湾内に浮かべられたブイを回ります。2人で力を合わせ操船します。【ビッグサップ】ビッグサップにチャレンジ!乗船前に操船方法の説明を聞く児童。ビッグサップは、簡単なようで、難しい種目。全員でバランスを取り、漕いで行きます。自分勝手な動きをすると艇が揺れ、全員が落ちてしまうことも。チームワークが大切です。【ロープワーク】ロープワークでは、日常生活でも役立つ「解けにくく、解きやすい?」結び方を学びます。結んだロープを使い「綱引き」【水辺の観察】波打ち際や、砂浜の砂を採取し、ザルでふるい、何が残るかを観察。海藻や貝殻に混じり、細かなプラスチック(マイクロプラスチック)が網に残ります。海ごみを身近に感じ、環境を守る必要性を胸に刻みます。【浮遊体験】もしもの時に備えた貴重な体験です。雄大で、美しい、ふるさと宗像の海。海洋スポーツ体験を通し、海の魅力に触れ、世界遺産の海を守る心が育まれていくことを願っています。関連リンク宗像市ライフセービングクラブ(外部リンク)