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子どもに伝えていますか?性のこと~よりよく生きるための「生命の安全教育・性教育」を考える~ ~1月8日レポート~

最終更新日:
(ID:9376)

こんにちは、かえママレポーターです。

近年、幼少期からの性教育の重要性が社会の中で広く知られるようになってきました。

その一方で、子どもが性的な犯罪に巻き込まれる事件のニュースを耳にすることも多く、どうすれば子どもたちを守れるのか、今求められている性教育とは何かと考える日々…。

そんな中、「性教育」についての講演会が開催されると知り、参加しました。

光橋幸恵先生による基調講演

講演会は2025年10月11日、メイトム宗像で開催されました。

  • 01老若男女問わず多くの方が来場していました

    老若男女問わず多くの方が来場していました


講師は、陽かり助産院院長の光橋幸恵先生。福岡県プレコンセプションケアセンター相談員、福岡県助産師会包括的性教育委員会副委員長などを務められています。

また、フリースクール「山ねこ」で月に一度の性教育活動にも取り組まれており、幼児から大人まで幅広い年代を対象に活動されています。

包括的性教育とは

講演テーマは「学校や地域にひろがる包括的性教育~安心できる人間関係をつくる境界線を土台として~」。

光橋先生の話によると、現在の日本の学校教育では、男女の体の違いや性感染症などは教えられていますが、性交や避妊についてはほとんど触れられていないそうです。

一方で、スマホなどを通して子どもが性に関する情報に無防備に触れる機会が増え、意味のわからないまま言葉遊びやからかいに発展してしまうケースが多いとのこと。

こうした背景もあって、性被害や性加害の相談が学校で増加傾向にあるとのことでした。

世界基準で見る「包括的性教育」

国際的には、ユネスコ・ユニセフ・WHOなどが協働で発表した「国際セクシュアリティ教育ガイダンス(2009)」が性教育の国際的指針となっています。

光橋先生は、「あなたが選び、決める権利がある。暴力を受けていい人などいない」と語り、包括的性教育は人権教育でもあると強調されていました。

性教育の三原則(SIECUSより)

  1. 性を肯定的にとらえること
  2. 科学的に学ぶこと
  3. 多様性を尊重し合うこと

これはアメリカ性情報・性教育協議会(SIECUS)が提唱している考え方です。

日本では「〜しないように」「〜にならないように」といったネガティブアプローチが多いのに対し、SIECUSは「人との関わりは心地よいものだよね」といったポジティブアプローチを重視しています。

先生によると、世界では約10年前から包括的性教育が広がっており、まだ取り入れていない国は世界的に見ても少数で、日本もその一つとのことでした。

フリースクール「山ねこ」での実践

フリースクール山ねこは2019年、篠栗町の里山に開校。

小中学生約30人が学んでおり、子どもたち自身の体験をもとにコミュニケーションや対話を重ねる中で、性教育を生活に根づかせています。

ここで重視されているのが「境界線(バウンダリー)」という考え方です。

それは「私は私でいいんだ」と自分の安心を守る目に見えないバリアのこと。

たとえば、

  • 自分の「NO」を受け止めてもらえる
  • 自分で選んだことを尊重してもらえる
  • どんな気持ちも受け止めてもらえる
  • 体に触れる前に「ひと声かける」習慣

こうした関わりが日常の中にあることで、境界線が育まれ、それが自分と人を守る力につながり、互いのちがいを認め合えるようになります。

一方で、反対の状況が続くと「どうせ自分なんて…」という感情が強くなってしまうこともあるそうです。


山ねこでは、子どもが主体となるゲームや劇などを通して「境界線と同意」を体験的に学んでいます。

光橋先生は「性教育で子どもに渡せるものは、『安心』です」と語られました。

「嫌だと言っていいんだ」「受け止めてもらえた」「自分は一人じゃないんだ」

この安心が、信頼し合える人間関係の土台になるのです。

地域・家庭・議員それぞれの視点から

続いては、助産師で宗像市議会議長の岡本陽子さんをファシリテーターに、包括的性教育をテーマにしたパネルディスカッションが行われました。


保護者代表の川野藍さんからは、性的メディアへのアクセスの容易さが子どもの認知のゆがみにつながっているのではないか、との問題提起がありました。

川野さんは公共施設や学校に生理用品を設置する活動もされています。

こうした活動で、生理用品があるという安心感だけでなく、自分たちのために動いている大人がいるんだという安心感も子どもたちはもつことでしょう。

自分と同じく子育てをされている立場でありながら、子どもたちのために日々活動をされている川野さんには頭が下がります。


日本赤十字九州国際看護大学の石山さゆり先生は、「性は人との関わりの中で自然に学ぶものであり、教育ではなく、ともに生きる実践であること、大人が成熟する姿こそが子どもへの最大の性教育では」とおっしゃっていました。

ここまで包括的性教育について学んできたことで、この言葉に「本当にその通りだ」と深く共感。

境界線をもち、互いのちがいを認め合うこと、自分も相手も大切にすること…子育て、子どもたちと関わる中でとても大切なことです。


宗像市議会議員の上野崇之さんは、父親として家庭で絵本を使った性教育を実践していると話され、男性の性教育を学び直す必要性についても言及されていました。

母親だけでなく、父親も一緒になって包括的性教育を学ぶことや、大人が学び直すことが、現在の日本で求められていると感じました。


福岡県議会議員の福地幸子さんからは、県の性教育施策として「プレコンセプションケアセンター別ウィンドウで開きます(外部リンク)」の紹介がありました。

ここでは性や健康に関する相談を受けたり、学校への講師派遣も行っているとのことです。

  • 02匿名で24時間365日相談できるそう

    匿名で24時間365日相談できるそう


開設されてから男女問わず多くの相談が寄せられているそうで、県の取組みが子どもたちの安心につながっていることを知りました。


最後に石山先生がおっしゃった「身近な大人がちゃんと生きる姿を見せることが性教育になる」という言葉がとても印象に残りました。

私自身も社会や家庭の中で日々実践していきたいです。

会場に並んだ性教育の本たち

会場には光橋先生が持参された性教育関連の本がずらりと並びました。

読んだことのある本もありましたが、夫は未読。夫婦で一緒に学びたいと思い、改めて勧めてみるつもりです。

図書館にも多くの関連書籍があるので、皆さんもぜひ探してみてください。

  • 03性教育関連の本
  • 04性教育関連の本
  • 05性教育関連の本


  • 06性教育関連の本
  • 07性教育関連の本

さいごに

性教育というと性の知識を教えることと思われがちですが、今回の講演とディスカッションを通して、性教育は人権教育であり、人との関わりを学ぶことだと実感しました。

困っていても相談できない子どもたちがいる今、「大人である自分はどうあるべきか」を改めて考えさせられました。

子どもたちが安心できる社会をつくるために、まずは私自身が成熟した大人であることが大切です。

そして、今も苦しむ子どもたちや、自分の娘にも「どんな気持ちも受け止めてもらえる」「自分は一人じゃない」と思える安心を渡していきたいと思います。

包括的性教育について、今後も積極的に学び続けたいと感じた講演会でした。

(表記はレポーターの表現を優先しています)

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