「夏の課外授業」夜の図書館で読もう〜12月9日レポート〜 最終更新日:2025年12月9日 (ID:9205) 印刷 こんにちは。ゆうママレポーターです。みなさんは普段から図書館を利用されていますか?図書館といえば「日中に静かに本を読む場所」というイメージが強く、夜に訪れることはないかもしれません。しかし、今回はそんな図書館で子どもたちが夜に図書館を訪れることができる「夜の図書館で読もう」というイベントが2025年7月26日に開催されたので、取材させて頂きました。夜の宗像ユリックス福岡教育大学製作のねぶた作品が優しく照らしてくれます「夜の図書館で読もう」とは?「夜の図書館で読もう」というイベントは、市が開催する「むなかた子ども大学」の取組の一つ「夏の課外授業」の夏休み特別企画です。1日限りの夜の図書館へ子どもたちを招待し、館内では好きな本を自由に読むことができます。他にも、自由参加のおはなし会などお楽しみ企画も。参加対象は小学3年生から中学3年生までの先着80人。募集開始からわずか1週間で定員に達したそうです。当日は病気などによる欠席もありましたが、75人の子どもたちが参加しました。イベントチラシイベント開催の歩み2013年に始まった同イベント。コロナ禍には中止されたこともありましたが、現在まで続く大人気の夏休みイベントです。実は2017年以前にも、同じく夏休み期間に夜の図書館をお化け屋敷風にしたイベントが開催されましたが、参加者した一部の子どもたちからは「怖い」という声も。そこで「夜に子どもたちが楽しく自由に読書ができるイベントをするのも良いのでは」ということで、段々と今のような内容になっていったとのことです。今回お話を聞かせてくださったイベント担当者の舎川(とねがわ)さんイベントの流れ開始時間は18時30分。18時20分を過ぎると続々と子どもたちが夜の図書館へ入ってきました。親から離れて子どもだけで入って行くので少し緊張した様子の子や、お友達を見つけて嬉しそうにしている子も見られました。受付を済ませて図書館へ入る子どもたちまずは絵本コーナーに集まって説明を聞きます当日の主な流れはこのような感じまずは担当者の舎川さんより、4つの注意事項の説明がありました。館内での飲み物について(飲んで大丈夫ですが、本や机にこぼさないよう注意)トイレの場所についてコーナーについて(一般書コーナーは19時00分からひそひそコーナーになること)できないことについて(走る・大きな声を出す・途中で帰る・DVDを使う)子どもたちは静かに注意事項を聞いていました。その後、お楽しみ会の説明や本の貸し出しについて等の説明が終わったら、いよいよ「夜の図書館で読もう」が始まります。静かにお話を聞く子どもたち「夜の図書館で読もう」スタート!説明が終わると子どもたちは思い思いのコーナーへ。気になるコーナーへ行って本を手に取り、座って読書を始めたり、ブックカートを押して借りたい本を選んだり、友達とおしゃべりしながら本を見たり、早速本を借りたり…。それぞれが自由な時間を過ごし始めました。備え付けのパソコンで本を検索早速気になる本を借りてみる子も思い思いに読書タイム18時45分 おはなし会おはなし会では、パネルシアター「宗像の伝説 長太郎かっぱ」、絵本「月おとこ」、ストーリーテリング「かえるぼたもち」の3つのお話がありました。子どもたちは注目して話を聞きつつ、時々お話にリアクションをしながら聞いていました。「長太郎かっぱ」「月おとこ」「かえるぼたもち」かえるが出てくる演出に子どもたちも驚きおはなし会直後の子どもに感想を聞いてみると、「最初のパネルシアターが特に面白かった」「最後のかえるにびっくりした」などの声がありました。19時00分 キーワードラリー楽しみにしていた子も多かったであろう、キーワードラリーがいよいよスタート!まずは紙とペンを取ったら、キーワード探しが始まります。回答用紙制限時間は20分。急いで用紙を取ります館内に貼られたキーワードの漢字を探し、自分で紙に書き写していきます。子どもたちからは「どこにキーワードがある?」「漢字がむずかしい!」「(書きながら)あ、間違えた!」などなど楽しみながらも文字を探し丁寧にキーワードの漢字を書き写していました。キーワード「西」キーワード「瓜」キーワードを紙に書き写す子どもたちお友達と協力して答えを導き出します19時10分〜19時30分 閉架書庫見学キーワードを探して書き写した人は、普段なかなか入ることのできない、閉架書庫を見学ができます。私自身も閉架書庫に入ったのは初めてで貴重な体験でした。閉架書庫前に並んでわくわくグループごとに順番で入っていきます入っていくと図書課係長の西谷さんや司書の舎川さんらから、閉架書庫についての説明がありました。閉架書庫では、「館内にどんな本が置いてあるのか」を確認でき、省スペースで本を保管するための「集密書架」を見ることができました。集密書架はハンドルを操作して棚を動かすそうで、実際に操作して見せてもらいました。閉架書庫には主に「出版されてから時間が経った本」「利用が少なくなった本」「発行から2ヵ月以上経った新聞」が置かれています。ここの本は借りることも可能で、例えばOPAC(蔵書検索システム)で調べて「閉架書庫」と出てきた場合は、図書館のスタッフの方へ伝えれば探してきてもらえます。本は約7万5千冊が保管されているそう。小学校の図書館が大体1万~1万5千冊くらいとのことなので、とても多く保管されていることが分かります。昔の新聞もあるので、「自分が生まれた日の新聞には、どんなニュースが載っていたのか」なども調べられるそうです。私も自分と子どもの産まれた日の新聞を読んでみたくなりました。閉架書庫見学の最後には、気になっていたキーワードラリーの答え合わせがありました。「夏にピッタリな果物の名前ですが、何か分かりますか?」と質問され、ちょっと自信がないのか即答できなかったグループもあれば、すぐに「すいか!」と答えられたグループも。今回の閉架書庫へのカギは「西瓜(スイカ)」でした。「他の果物はどんな漢字なのかや、世界の果物について知りたい人は、調べ学習支援コーナーで調べてみてくださいね」とお話があり、閉架書庫見学は終了です。書庫内のハンドル説明を聞き、質問に答える子どもたち閉架書庫を出る前に、キーワードを集めた子には、ポストカード・しおり・缶バッチから一つ好きな物を選べるプレゼントも!みんなどれにしようかなと楽しそうに選んでいました。缶バッチのキャラクターはなんと舎川さんが描かれたそうで、子どもたちからも人気でした!かわいいキャラクターの描かれた缶バッチプレゼントを選ぶ子どもたち子どもたちの感想閉架書庫見学が終わり、終わりの時間までの間に子どもたちに感想を聞いてみました。参加理由について学校からイベントのお知らせを教えてもらって参加した閉架書庫について7万5千冊も置いてあるのにはビックリした図書館の本は表に出ている本が全部だと思っていたインターネットで閉架書庫については少し見たことがあったけど、ハンドルで隙間を作ってそこから本を取り出すのは見たことがなくて面白かった参加してみて図書館は普段は日中にお母さんと来ることが多いけど、今日は夜に友達と一緒に来れたのが楽しかった夜の図書館に入れると思わなかったからわくわくしたし、キーワードラリーや閉架書庫を見れたのが楽しかった夜に図書館に入れて借りることもできるからとても楽しい一人で参加したが、友達にも会えて嬉しかったたくさんの本を借りることができて良かったインタビューに答えてくれた子どもたちキーワードラリーもバッチリ良い思い出になりそうです「夜の図書館で読もう」に参加して私も子どもたちと一緒におはなし会やキーワードラリー、閉架書庫を見学させて頂いている間にあっという間に1時間半が経っていました。子どもたちからも「もうすぐ終わっちゃうね」といった声が聞こえてきて、夜の図書館はとても特別感のある充実した時間だったと思います。本日の参加者は平均1人8冊本を貸りていかれたそうですが、夏休みのお気に入りの本が見つかるきっかけになったのではと思いました。わが子はまだ幼稚園児ですが、対象年齢になったらぜひ参加させたいなと思った素敵なイベントでした。さいごに「夜の図書館で読もう」は、来年も夏休み時期に開催される予定です。宗像市民図書館では、子ども向けにおはなし会などのイベントも定期的に開催していますので、気になったイベントはぜひ参加してみてください。また、子どもへさまざまな講義や体験活動を提供する「むなかた子ども大学」では、2025年12月13日(土曜日)にメインキャンパスを開催予定です。宗像市民図書館HP(外部リンク)むなかた子ども大学HP(外部リンク)(表記はレポーターの表現を優先しています)