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大島地区 「これからの大島を考える会」にてプレゼンテーション(12月20日開催)

更新日:2024年02月07日


  • 「これからの大島を考える会」とは?
人口減少・少子高齢化が急速に進むことで、多くのコミュニティ事業や関連事業の開催が困難になっている近年、大島の未来を島民で考えていこうと発足。それが、令和5年12月20日(水曜日)に行われた「これからの大島を考える会」です。この日は同月9日(土曜日)に大島コミュニティ・センターで行われた、第1回「これからの大島を考える会」に引き続き第2回目でした。大きく異なるのは、第2回では大島学園に在籍する児童・生徒たちが参加している点です。島の大人と子どもたちが立場の違いを乗り越え、多角的な意見を集められる場として設けられました。

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  • 内容

大島についての話し合いの前に、大島学園の児童・生徒たちが総合的な学習の時間を使って作成したプレゼンテーションが始まります。プレゼンテーションは、この会に参加している、5,6,7年生、8年生、9年生の3グループに分かれて行われました。プレゼンテーションのタイトルは以下の通りです。

   5,6,7年生:甘夏で大島を盛り上げよう(正しいタイトルを聞く)
   8年生:信証「防災プロへの道」
   9年生:大島を活性化させよう


  • 5,6,7年生
        ないもの探しをするのではなく、大島に既にあるものから可能性を見出そうと考える5,6,7年生は、甘夏を使った大島の魅力発信や元気な島づくりについて考える発表を行いました。大島の甘夏は島特有の温暖な気候のなかで育ちます。彼らの主張は、特色ある甘夏を生かして「大島といえば甘夏!」というイメージづくりを行う、だけではありません。彼らが提案したのは「『再生フェス』~再び生きる体と畑~」というイベント企画です。
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このイベントは甘夏を周知する目的だけではなく、副次的な効果が多く期待されます。例えば、大島という人口規模の少ない地域ですが、異なる世代の島民と顔を合わせる機会が自然に生じるわけではありません。いざ、自然災害が起きて助け合いが必要になったとき、顔の知らない高齢者、顔を知っていてもどこに住んでいるのかわからない高齢者たちのことを助けることは、見知った高齢者よりも難しくなります。なかなか外に出る機会のない高齢者とウォーキングイベントで知り合うことができれば、健康増進だけでなく、災害時の互助の強化も期待できる、というものです。
そんな甘夏×健康×防災の、子どもならではの企画は、参加者たちの興味を強く引いていました。

  • 8年生
8年生は、防災について学び、それを大島だけではなく様々な場で発表した経験を伝えてくれました。大島は海に囲まれた離島であり、本島のような防災の“当たり前”が当たり前ではないことが多く、島民の互助に依存せざるを得ない環境です。一島民として、いかに災害時の準備や行動を自分事にしていくか、その意識をどのように島民全体に広げるか、について大島の子どもたちならではの視点から調べ・考えたことを発表していました。


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さらには、机に向き合って考えるだけではありません。彼らは避難所運営体験に挑戦していました。夜の7時、暗くなったころに避難所で必要だと思うものを各自で持ち寄り、集合します。集まったメンバーで持ち寄ったものを確認しますが、「どう考えてもこれでは3日間を乗り越えられない…」と感じたようでした。防災グッズとして、突然の災害に備えて準備するものの目安は「3日間を乗り越えられる量」だそうです。
続いて、避難所でベッドとして活躍するエアマットの設置にも取り掛かりました。しかし、エアマットを使えるように準備するには彼らが想像していたよりも長い時間がかかることが判明しました。実際に夜の避難所を体験することで、本当に必要なものたちが浮き彫りになりました。そして、未体験の時よりもその必要性や改善すべき点が強く感じられるようになったようです。
修学旅行では防衛省、気象庁、消防庁を訪問し、地域の危険な箇所や備品のチェックなどは既に行っているから大丈夫、ではなく、これを継続することが重要であることや、災害時の情報収集の重要性を学んでいました。


  • 9年生

9年生のプレゼンテーションは、身振り手振りを交えたトークで終始参加者を惹きつけました。9年生の2人が感じた大島への課題は、1.観光客の減少、2.人との関りが少ないことでした。これらの課題を乗り越えるために、2つの企画を提案しました。

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1つ目の提案では、「大島フェスティバル、開催するバイ!」と力強い声が会場に響きました。この大島フェスティバルは、出店を出し、クリエイターたちの作品などの展示を行い、地域と学校が一緒になって大島の踊りを踊ります。これらを通して大島の伝統を受け継ぐだけでなく、新たに地域で愛されるイベントをつくりたい、という思いが込められた企画です。しかし予算を考えると、中学生だけで企画するにはあまりにも大きな額になってしまいます。そこで、会場の大人たちに力を貸してほしいとの呼びかけがありました。クラウドファンディングを行うことで、資金調達だけでなくフェスティバルの周知にもなるという狙いです。
もう1つの提案は、大島で移動販売を始めることでした。これは高齢者や小さな子どもがいる家庭に向けて、日用品や食料品などの必需品を隔週で販売しに来る、という企画です。これにより、買い物に行きづらい島民のニーズを満たすとともに、人との関わりを増やしていくことができます。この企画の実現のため、島民の月々の食費や、島内にある飲食店に仕入れについてインタビューを行いました。そこで明らかになったのは、たくさんの材料、保健所の許可、島外の関係各所との協力等、多くのものが必要となることでした。

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児童生徒たちが大島を盛り上げるために練り上げた提案を、島民に共有する時間となった「これからの大島を考える会」の冒頭。質疑応答では、別日に発表していた、とあるグループの提案に共感しイベント開催に協力してくれるかもしれない人がいる、という嬉しい情報が入ってきました。このように、子どもたちが地域の現状と未来を適切に捉え、それを柔軟なアイデアで解決しようと自主的に取り組む姿勢や情熱を地域の大人たちと共有できる場となっていました。子どもだけでは限界があることも、大人に本気度を示し、呼びかける場があることで新たな進展があるかもしれません。地域と学校が同じ大島の未来を見つめ、取り組むことが、島をさらに明るくするための大きな力となることが期待されます。

  • 話し合いの様子
メインとなる話し合いでは、ファシリテーターとして貴島道拓先生をお招きし、話し合いでの注意事項や大島の現状について再確認するところから始まりました。立場も年齢も関係なく同じ立場の島民だと思うこと、そのために注意すべき言動まで丁寧に確認をします。こうして始まった話し合いは、地域の人・学校の児童生徒たちが個々の立場を乗り越えて、同じ高さの目線で意見を集められるよう進行していきました。そうして、それぞれの立場から見える「大島の魅力と課題」が多く飛び交っていました。大島の”これから”をどうしていきたいかについて島民みんなで考える有意義な時間となっていました。

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  • 主催者など
主催者:大島地区コミュニティ運営協議会、大島学園運営協議会
参加者:大島地区のみなさん
開催日:令和5年12月20日(水曜日)
開催場所:大島学園多目的ホール

宗像市では、令和4年度から全学園で小中一貫コミュニティ・スクールを開始し、各地域で「子どもたちの豊かで、健やかな成長」のため、様々な地域学校協働活動が実施されています。今後、ますます活動が増えていくことが期待されています。

このページに関する問い合わせ先

教育部 教育政策課
場所:市役所本館3階
電話番号:
 教育総務係:0940-36-5099
 学校整備プロジェクト室:0940-36-9610
 地域教育連携室:0940-36-1169
ファクス番号:0940-37-1525

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