音楽空間「M BOX」で音楽と絵画のコラボイベント「うたかたの夢てんてんの協奏曲」を鑑賞!
更新日:2022年06月07日
毎月様々な音を楽しむイベントや講座を開催されている自由ヶ丘の「M BOX」さんで、今回M BOX代表夫妻の音楽ユニットであるMELODY FAIRさんと宗像市在住の画家、稲田聡子さんのコラボイベントがあると伺い、音楽も絵も大好きな私、こんなイベントが身近で気軽に楽しめるなんて!と喜んで見に行ってきました。
すばらしい生演奏を間近で堪能できました
家の色はムーミンをイメージして- カラーリングされています
事前申込みをする際、他に子連れのお客様がいらっしゃらないと伺い、まだ幼い娘を持つ私は「他のお客様の迷惑になるのでは」と躊躇したのですが、M BOXさんは「お母様方はそう言って遠慮されるのですけれど、私たちはいろんな世代のお客様に気兼ねなく来ていただきたいと思っているんですよ。」と優しく声をかけてくださいました。お言葉に甘えて「もしぐずったときは外に出ますので」と言って参加させていただきました。
自由ヶ丘コミュニティセンターの裏、ひときわ目立つ、オレンジとブルーの三角屋根、通称「ムーミンハウス」が今回の会場、M BOXです。
階段を上がった玄関先にも案内がありました
ここでは「自悠塾」という学習教室も開かれており、音を楽しむ教室や対話の練習室、小中学生の学習室など様々な学びの場となっています。
普通の住宅地の中にあるので、初めて来られる方はとまどうかもしれませんが、階段下に親切に案内が出ているので、安心して入れます。
入ってすぐ、主催のMerody fairさんが温かく迎えてくださり、ほっと一安心。
受付をして、プログラムの冊子と飲み物とプレゼントのお菓子をいただきました。
開始時間の14時に近づき、だんだん会場に人が増えてきました。
今回の定員は予約制の30名、満席でした。プロの生演奏に個展も鑑賞できて、プレゼント付きで入場料500円!主婦には嬉しい価格設定です。
演奏開始
演奏者と客席がとても近いのも魅力です
Merody fairさんの進行でプログラムが始まりました。
<セットリスト>
- 夏の小さな天使たち文部省唱歌
- First Of May「小さな恋のメロディー」より
- Ravel メドレー
- 糸中島みゆきBankbandバージョン
- 稲田聡子さんのおはなし
- 虹のしっぽオリジナル
- 君へ祐日
- 悲愴第2楽章ベートーヴェン
- ニューシネマパラダイス
- 稲田聡子さんのおはなし
- 海の声桐谷健太
- 城ヶ島の雨
- 稲田聡子さんへ書き下ろしオリジナル
- ありがとう大橋卓弥
- 稲田聡子さんのおはなし
皆さんご存知の曲も多いのではないでしょうか
表情や弾き方からも気持ちが伝わり、- 見入ってしまいます
この選曲はMERODY FAIRさんがその回のテーマに合わせて決められているそうで、元々クラシック音楽がご専門のピアニストであるMERODY FAIRの田中利加先生は「クラシックもいいのですが、歌謡曲などなじみのある楽曲も交えて、いろいろな音楽を楽しんでもらいたい」とおっしゃっていました。
美しい旋律が響くピアノにのせて、田中満先生の温かく伸びやかな歌やナレーションが入ります。田中満先生は普段はドラムも担当されているそうです。音圧や響きの迫力、演奏者の感情が直接伝わってくるような心地よさはやはり生演奏ならでは。お客さん方の熱も伴って、何ともいえない感動が湧き立ちました。
魅力を引き出し合う音楽と絵画のコラボでした
今回は稲田さんとのコラボということで、稲田さんのリクエスト曲や稲田さんをイメージして書き下ろされたというオリジナル楽曲の演奏もあり、全体的にしっとりと落ち着いた雰囲気のセットリストでした。楽曲を通して稲田さん自身や、稲田さんの絵のイメージがどんどん膨らみ、音楽と絵画ってこういう風にコラボできるんだなあと驚かされました。
曲の間の稲田さんのお話では、幼少期、絵を描くようになったきっかけや家庭環境、青少年期の悩みや葛藤など現在に至る経緯、そして2人のお子さんを育てる中で創作活動に変化が出てきたこと。演奏に感動し涙を浮かべながらも、一つ一つの言葉を丁寧に、真摯にお話しする姿に優しい人柄を感じさせられました。
稲田さんは自分の子どもたちを育て見守る中で、「生きるってシンプルで美しいものなんだな」と思い、「素のまま」で子どもたちと一緒に夢中で創作できるようになったと言われていました。「ありのままで飾らない私でいいんだ」と思えるようになったことで、作画のモチーフや使う色など様々な変化があったそうです。
稲田さんの作品に表現されるたくさんの小さな○(てんてん)。空気の中に存在するいろいろな人の気持ちやつながりを「気持ちのアワ」としてこれからも登場させていくだろうということ、そして自分が「素のままでいいんだ」と思い描いたものを、見ていただいた方にも感じてもらえたら嬉しいとお話されていました。
来場されたお客様もMERODY FAIRの音楽と稲田さんの世界観に触れ、温かい空気が生まれていました。最後はみんなで「見上げてごらん夜の星を」を歌い、フィナーレとなり、盛大な拍手で締めくくられました。
ちなみに、ぐずらないか心配していた娘は、心地よい音楽の中、最後まで気持ち良さそうに寝ていました。
しっとりとしたみなさんの歌声が心地よかったです
稲田さんやお客様にもマイクが向けられました
「稲田聡子さんの作品たちに癒されました!」
大きな布絵や木材に描いたものなど材質は様々
コンサート会場の隣の和室で稲田さんの展示が行われていました。
稲田さんの絵は、木やキャンバス地の上にアクリル絵の具を塗り重ねた上に、オイルパステルで描く画法で、小さな○や線は爪楊枝を使って引っ掻くのだとか。
様々な色合いを塗り重ねた上に細やかな線描がちりばめられた、静かで幻想的な抽象画でした。
誰しもが時に持て余す不安や憂鬱。そんな心に優しく寄り添ってくれるような、子どものころに感じていた柔らかなまなざしを思い起こすような、不思議な魅力を感じました。
コンサートでのおはなしを聞いたあとに作品を見ると、描いたときの背景や気持ちがよりわかりやすく、愛着が湧きました。
くつろげる空間で稲田さんと直接お話もできました。
私はこの絵を、子育て中のお母さん方に、ゆっくり鑑賞してもらいたいと思いました。きっと「そのままでいいんだよ」と包み込んでくれるような、ほっとする心の居場所を見つけられると思います。
今回、MERODY FAIRさんの包み込むように大らかな音楽と、稲田さんの優しく柔らかな絵の織りなす心地よい空間で心からくつろがせてもらいました。子ども向けの音楽を一緒に楽しむのもいいけれど、たまには自分が楽しめるこんな音楽を子どもと鑑賞するのもいいなあと感じました。
ピアノやお話や手品などとても楽しいですよ
MBOXさんでは定期的にこの昼下がりのコンサートをされていますので、お子さんと一緒に鑑賞できそうな方はぜひ楽しまれてみてはいかがでしょうか。今年の12月には影絵コンサートが開催されるそうですよ。
MERODY FAIRさんは「宗像ミアーレ音楽祭」、コミュニティセンターなどでも演奏される機会があるそうです。稲田さんもまた個展の計画を進めているそうですので、ぜひ情報をチェックされてみてください。また、M BOXさんでは就学前の母子を対象とした「みんなの玉手箱」というイベント(入場無料)も毎月開催されています。
ママレポーター徳永
関連リンク
- 「MBOX」facebookページ (外部サイトにリンクします)
- 「稲田聡子さん」facebookページ(外部サイトにリンクします)
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