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『住まいづくりカフェ』子どもがのびのび育つ住空間づくりのパネルディスカッションに参加!

更新日:2017年3月3日

2月26日日曜日メイトム宗像202会議室で、宗像市都市建設部建築課主催、一般社団法人住マイのむなかた共催の『住まいづくりカフェ』が開催されました。福岡と大分で活躍する3人の建築家が、パネルディスカッション形式で、住宅のリフォームやリノベーションをはじめ、簡単にできるDIYや耐震のポイントなどを教えてくれるイベントです。司会進行は、KBCラジオ等知られ、2児のママでもある倉田恵美さんでした。

  • 3人の建築家

 

3人の建築家の皆さんは、『八人力』という名前の建築家集団に所属しています。写真左から、伊藤憲吾氏(大分県伊藤憲吾建築設計事務所代表)、平田大和氏(福岡県株式会社ろく設計室代表)、梶原清悟氏(福岡県FANFAREco.,ltd代表取締役)です。建築家集団『八人力』は、2011年福岡で設計事務所を営む8人で結成されました。「建築が好き、人が好き、現状に満足していない」という共通点をもとに、「設計者として生き残り、まちを面白くする」という目的を果たすため、「まちから退屈をぶっとばせ!!」をスローガンに活動されています。8名だったメンバーも、今では15名程いるらしいですよ。
そんな3人が、住まいづくりのポイントや、子ども部屋について約2時間ほど事例を挙げながら説明してくれました。家を建てる前に、とても大切なことは、「何を大事にするのか」を家族全員で話し合うことだそうです。コスト、耐震性、断熱性、LDKをどうする、子ども部屋、それぞれの欲しい空間などなど、どういう暮らしをしたいのかをきちんと話し合い、そこから、何を優先する、何を我慢するかを決めていくのだそうです。リフォームするか、建て直すかを選択する時、建てた時と法律が変わってきているので、同じ広さの家を建て直すことが出来ない時もあるそうです。そうすると、家の広さを優先したい場合は、リフォームやリノベーションを選択するということになるそうです。お金がなければ、ないなりのテクニックもあるそうで、間仕切りを変更したり、壁の塗装の色を変えるだけでも、家の雰囲気を変えることができますとのことでした。

 

 

    • 司会の倉田恵美さん
      司会の倉田恵美さん
    • パネルディスカッションの様子
      パネルディスカッションの様子
    • 笑顔も交えながらの3人のトーク
      笑顔も交えながらの3人のトーク

 

 

子ども部屋は必要か?!子ども部屋は、4畳でいい!

子どもがのびのび育つ住空間づくりというテーマなんですが、「のびのび=広さではない!」のだそうです。よく「子ども部屋は、8畳欲しい。」とか、「子どもの人数に合わせて個室が欲しい。」とか言われるらしいのですが、「最初は皆さんそう言われるのですが、最終的に子ども部屋は4畳になる時が多い。」とのこと。何を大事にするかを話し合った結果、今はLDKを最優先にする人が多いそうです。家族がリビングに集まって暮らしたいとの思いです。LDKの部分を広くとると、どうしても他を狭くしなければならない。しかも今は、リビングで勉強することが多い。というわけで、机とベッドが置ければ良しと、4畳に落ち着くらしいです。2段ベッドを使って間仕切り代りにする工夫もできますとのこと。将来子どもが出ていくことを考えたら、個室は必ずしも必要とは言えないかもしれませんね。

 

 

耐震・断熱性能を現在の基準まで上げると新築一軒分近い改修費がかかる!

住宅の耐震性は、法律の耐震基準によって決まるのだそうです。そしてその基準は、大きな地震後にどんどん変わっていくので、現行法律の基準で、安全である、危険であるという判断がされるのです。実際に熊本地震の時、1981年の耐震基準の改正以前の建物の6割が壊れて、2000年以降の建物の倒壊は、2%だったそうです。耐震性を重視するということは、構造体を見るために解体作業をして耐震性能を上げるため、かなりコストがかかります。

同じように断熱性も技術が日進月歩しています。古い家に、現在の断熱性を求めると、柱まで戻して断熱材を入れ、更に今は、リビングを中心に広い空間の場合が多く、熱効率が落ちるのでペアガラスにしたりと、これまたコスト大幅アップということになります。

つまり、リフォームやリノベーションする時に、耐震・断熱性能を今の基準まで求めると、新築一軒分に近いコストがかかるらしいです。これ、結構ショック受けた人多かったみたいですね。もちろん工夫をして理想に近い形にもっていく方法もあるので、安全に対してどこまでお金をかけるか、建築家の方と相談しながら決めていくのが良さそうですね。

 

 

パッシブデザインという考え方

  • パッシブデザイン

断熱効果を高くするためには、窓は小さいほうがいいとのこと。でも窓を小さくすると、部屋の中も暗くなるし、風も通らなくていやですよね。だから、家の設計をする時に、日の光を入れすぎず、閉じすぎず、周りの環境を考えて、その場所に適した建て方をすることによって、温熱環境を自然の力で整えるパッシブデザインという手法が取り入れられて来ています。家電に頼って温熱環境を調節するのではなく、太陽や風といった「自然エネルギー」を利用した設計方法なのだそうです。

パッシブデザインは、今後主流になるそうですよ。自然エネルギーを上手に利用することで、断熱性が上がり、光熱費が下がる。今後、住む前から物件ごとに光熱費が数値化され、物件を選ぶ指標になってくるとのことです。多少家賃が高くても、そこに住むことで他より光熱費が安くなるとしたら、ちょっと考えますよね。

梶原さんの自宅は、マンションの一室をリノベーションしたものですが、天井がむき出しのコンクリートです。「おかげで上の人の熱がそのまま下に伝わるので、広い空間なんですが、8畳用のエアコンで足りています。」とのこと。すかさず、他の2人から「上の人は知っているのですか?」と突っ込まれていました。上の人のエアコンの熱以外にも、人が生活しているので、いろいろな生活熱が伝わるそうです。

 


会場には、マンションか一戸建てか悩んでいる方や、実家をどうしようかと思っている方、子ども部屋をどうしようかな考えている方など、20名ほどが、3人の建築家のお話を真剣に聞いておられました。3人の建築家の方が、「日本人は、南向き信仰だから。」と言われていた通り、私も南向き信仰の人間だったので、パッシブデザインという設計方法に一番考えさせられました。パッシブデザインでは、必ずしも南向きの建て方がいいとは限らないそうです。パッシブデザインって、今の時代にすごくマッチした考え方だと思いました。とても勉強になったイベントでした。

3人の建築家の皆さん、ありがとうございました。

 

ママレポーター岡田雅子

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