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健康むなかた21 第107回 「昔ながらのごちそう 鶏のすき焼き」

更新日:2016年11月07日

  宗像では、昔からすき焼きといえば「鶏」。祝いごとや人が集まるとき、お客さんをもてなすときなどには決まって飼っている鶏を絞めて「鶏のすき焼き」を作っていたそうです。

 

絞めて手早くさばいて料理して

 

松井幸繁さんと「私は食べるだけ」とにっこりの妻の道子さん

  • 松井さん

「それは、卵管」「それは、砂ズリ」「それは、百尋(ひゃくひろ・腸)」。平鍋の中でグツグツ煮える具材を箸でつまみ上げて眺めるたびに、すかさず「鍋奉行」から解説が入ります。なんだかモツ鍋みたいですね。

 周りを住宅地に囲まれた名残地区で、米農家を営む松井幸繁(ゆきしげ)さん。地元では「すき焼き」上手として知られているのですが、それはなんと鶏を絞めてさばくところから始まります。

 「鶏のすき焼きは、この辺りでは祝いごとや人が集まるときのごちそうで、昔は出刃で骨切りするカツンカツンという音が聞こえてくると、『あの家、今日はお客さんがあるのかな』と。どこの家でも鶏を5~6羽くらいは飼っていましたからね」。

 松井家では今でも10羽ほどの鶏を飼っていて、絞めてさばいた後、ささみは刺し身に、鶏ガラはスープに、スープをとった後の鶏ガラは、砂糖としょうゆで甘辛く炊いて、酒のさかなに。そして、胃袋以外の内臓も三つ又のあの足も、固まった血でさえも肉と共にすき焼きの鍋の中へ。捨てるところなどありません。それは命をもらった鶏への礼儀でもあると松井さんは言います。

 

まずは砂糖でグツグツと煮ます

鶏を砂糖だけでしばらく煮て八割方火を通す

  • 砂糖で煮る

 「肉は小さく切ったほうが味がよく染みておいしい」ということで、白菜の軸も同じ理由でタテに細切りに。しめに用意したのはゆでたそうめん。これも、うどんより味がよくからまっておいしいからだそうです。あとは玉ネギ、深ネギ、ニラ、モヤシ、ホウレン草、椎茸、糸コンニャクなど。松井家では冷凍したツクシもよく入れるのだとか。

 さあ、それでは調理開始! 平鍋に鶏と砂糖を入れて火を付け、砂糖をからませるように肉をころがして、溶けた砂糖と肉から出た水分でしばらくグツグツと煮ます。砂糖を一緒に入れると肉が鍋にこびりつかないそうです。肉に八割方火が通ったら玉ネギなど煮えにくい具材から加えていって、しょうゆと臭み消しの酒を注ぎます。あとは器に卵を溶いて、具材が煮えるのを待つばかり。

 

味も食感もいろいろで楽しい!

味わいも食感もバラエティに富んだ「鶏のすき焼き」。おいしかった!

  • とりすき

「鶏のすき焼き」いただきました。「キンカン(排卵前の卵)食べていいですか?」「これが血?やわらか~い。味はほとんどないですね」「あれ? おいしいと思ったら、これレバーじゃないですか」。

 鶏肉自体はあっさりしていますが、あらゆる部位が入っているので、味も食感もいろいろで最後まで飽きることがありません。こんなに楽しいすき焼きは初めてでした。

 何もかも鍋の中へ、という松井家のような究極のすき焼きにお目にかかるチャンスはなかなかありませんが、市内にも地元の郷土料理「鶏のすき焼き」を食べさせてくれるお店があります。まだ食べたことがないという人は、すき焼きの新しいおいしさを発見できるかもしれませんよ。

(市民記者・占部比露子)

 

 

 

「鶏のすき焼き」が食べられるお店

むなかた食の応援店登録店

正助ふるさと村(4人以上、1週間前までに要予約)

  • 住所 武丸199 
  • ☎ 0940-35-1100

ぢどり屋 孔大寺(3日前までに要予約)

  • 住所 池田2540-1 
  • ☎ 090-1084-9079

まねき猫(不定休、予約不要)

  • 住所 吉田822-1 
  • ☎ 0940-38-7007

ポッポハウスひろちゃん(3、4日前までに要予約)

  • 住所 江口1184
  • ☎ 0940-62-0396

管理栄養士からの一言

木下管理栄養士

木下管理栄養士

今に伝わる宗像の郷土料理をいただきます

  郷土料理とは、その土地独自の特徴を持つ料理、特産物や伝統的な調理法を用いた料理のことをいいます。

 宗像の郷土料理の代表格は、「とりすき」「のうさば」「おきゅうと」などです。長年受け継がれているので、作り方も味付けも家庭でさまざま。時にはアレンジして新しい食べ方をしている家庭もありますが、お祝いごとや人が集まるとき、来客へのもてなしなどで振る舞うのは、どの家庭も共通しているようです。

 鶏を余すことなく使い、旬の野菜がたっぷり入った松井さんの「とりすき」は、宗像で育ったたくさんの命と、松井さんの手間と愛情がたっぷり詰まっている、おいしい「とりすき」でした。

 近年は、ライフスタイルの多様化により食生活も変化しているため、古くから伝わる郷土料理などの食文化が忘れられつつあると全国的にいわれています。市の子どもも、宗像の郷土料理を知っているのは、4人に1人と少ない状況です(「宗像市健康づくりと食育に関するアンケート調査」平成25年度)。寒い冬の間に、家族で、仲間で温かい宗像の郷土料理「とりすき」を囲んでみませんか。

このページに関する問い合わせ先

健康福祉部 健康課
場所:西館1階
電話番号:0940-36-1187
ファクス番号:0940-37-3046

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