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健康むなかた21 第83回 鐘崎かずのこ「のうさば」

更新日:2015年09月02日

正月料理の定番の1つ「数の子」。同じように、漁業のまち鐘崎地区の正月に欠かせないのが「のうさば」です。この鐘崎の風物詩「のうさば」とは、一体どんな物なのでしょうか。今回は、その答えを求めて、市民記者が鐘崎へ取材に行きました。

元祖・地産地消 鐘崎かずのこ「のうさば」

正月には欠かせない鐘崎の郷土料理

12月に入ると、鐘崎では軒先や海岸線で、さおにぶら下げた「のうさば」干しが見られます。「のうさば」は、別名「鐘崎かずのこ」とも呼ばれる、鐘崎特産の郷土料理です。

「昔は、数の子が買えない時代もありましたし、正月には絶対に欠かせないものなので、そう呼ばれるようになったのかもしれません」と、鐘崎漁協婦人部長の八尋照代さん。取材のため昨年12月6日、自宅にお邪魔しました。

八尋さんの物干し場にも、十数匹の「のうさば」がぶら下がり、風に吹かれていました。冬の北西の寒風にさらすことが、おいしい「のうさば」を作るこつだと言います。

「のうさば」の材料は、「ホシザメ」という小型のおとなしいサメで、フグのはえ縄漁やタイ縄漁などの副産魚として、1年中捕れるそうです。

「のうさば」の名前の由来はいくつかありますが、はえ縄漁に使う針掛けのたるを、地元では「のう」と呼び、サメの語源の砂身(さみ)がなまって「さば」になり、2つが合わさって「はえ縄漁で掛かったサメ」という意味から、「のうさば」になったという説が有力です。

さばいて、干して、晴れて保存食に!

「お父さんが捕ってきたホシザメがありますから、さっそく作ってみましょうか」と八尋さん。夫の巌(いわお)さんは、「鐘崎5号新幸丸」という船を、息子さんたちと操る漁師です。

この日のために事前にホシザメを捕って来てくれたそうです。

八尋さんは「各家庭でそれぞれの作り方があるようですが、私流でやってみますね」と「のうさば」作りに取りかかりました。裏庭の大きなまな板に載ったのは、60から80センチのホシザメ10匹ほど。

表皮に白い星のような斑点があります。

八尋さんは、出刃包丁で頭を落とし、背開きにして内臓を出します。中骨を取った後、出刃の先で、しっぽの前にチョンと小さな切り目を入れます。「干す時、ひもでつるす穴になるんです」。十数匹をさばくのに、ほんの数分間。写真を撮るのが間に合わないほどの手際のよさです。輪にしたビニールひもを穴に通してさおにかけ、針金のつっぱりを4から5本入れて背側を開き、ハエ除けのネットをかぶせて作業完了です。

半月も干すと、カチカチに干し上がり、絶好の保存食になるそうです。

手際よくホシザメをさばく八尋さん 針金のつっぱりで背側を開いて干します 

手際よくホシザメをさばく八尋さん 針金のつっぱりで背側を開いて干します

各家庭、調理方法もいろいろ

最後に「のうさば」の漬け込みを見せてもらいました。

すでに干してあった「のうさば」を取り込み、台所に立った八尋さん。「正月用の漬け込みは、暮れの30日ごろにします。家庭それぞれで、好みもあるでしょうが、うちでは漬け込むというほど長い期間は漬けません」。

まずは、ぬるま湯で少し柔らかくした「のうさば」を、出刃包丁で大胆にたたき切ります。沸騰した大きな鍋に入れて2分から3分ゆでたら、ぬるま湯に取り、ざらざらしたサメ肌を指の腹でこすり落とします。「軍手やたわしを使う人もいるようですが、私は素手のほうがいい…」。肌がつるつるになったら出来上がり。魚体を長さ5センチから6センチ、幅4ミリから5ミリの短冊切りにして、漬け汁に漬けます。

漬け汁は、しょうゆ、みりん、砂糖を混ぜたもの。「少し甘いかもしれませんが、食べてみませんか」とさっそく味見です。

私は、市に来て40年になりますが、「のうさば」を食べるのは初めて。じんわりとした味わいと硬めの食感。奥歯でかみしめながら、「いつか食べた干しダラと、スルメを合わせたような味だなぁ」と思いました。

(市民記者・真嶋賢一)

出来上がった郷土料理の「のうさば」

出来上がった郷土料理の「のうさば」

管理栄養士からの一言

守っていこう地域・家庭の味

荒牧管理栄養士

荒牧管理栄養士

みなさん、どのようなお正月を過ごしましたか?

雑煮、黒豆、きんとん、がめ煮など、お節料理は食卓に並びましたか?近年は、デパートやスーパー、コンビニなどでお節料理が販売され、家庭で作らなくてもお節料理が食べられるようになりました。

しかし、それぞれの家庭の味を残していくためにも、1品でも2品でもできるだけ多く手作りしていきたいものです。

今回取材した「のうさば」は、鐘崎で、ずっと作り続けられてきたもの。親から子へ、子から孫へと受け継がれてきた味が、家庭ごとにあるといいます。

みなさんも、お節料理に限らず、家庭に受け継がれてきた料理を見直してみませんか。

郷土料理のレシピカードを配布しています

レシピカード

市では、宗像地域に伝わる郷土料理や市の特産品を使った料理をまとめたレシピカードを配布しています。レシピは全部で20種類。健康課(西館1階)、情報コーナー(本館1階)などで配布していますので、ぜひ活用してください。
注:レシピカードに「のうさば」の作り方を載せています。

 

このページに関する問い合わせ先

健康福祉部 健康課
場所:西館1階
電話番号:0940-36-1187
ファクス番号:0940-37-3046

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