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「旅する蝶アサギマダラの飛来を見に行こう!」

更新日:2017年11月15日

 みなさん蝶はお好きですか?蝶と言えばアゲハチョウやモンシロチョウなどが真っ先に思い浮かぶでしょうか。今回は「旅をする蝶」として近年脚光を浴びている「アサギマダラ」の飛来を見にいきました。

 国蝶の選定候補にも選ばれたアサギマダラはアゲハサイズの蝶で、翅(はね)の浅葱色(あさぎいろ)がその名に由来しています。ふわふわと優雅に飛ぶ美しい蝶です。

 渡りをする生き物といえば鳥が思い浮かぶかと思いますが、このアサギマダラも秋から冬には沖縄や台湾へ、春から夏にはその逆のルートへと、長距離を移動する珍しい習性を持ちます。

 このアサギマダラが好むのが秋の七草の一つ、フジバカマ。淡いピンク色のフジバカマの咲く中をアサギマダラが飛び交う姿がとっても素敵なんですよね。

 宗像市では「宗像アサギマダラの会」がホタルの里公園にフジバカマの圃場を整え、アサギマダラを誘致。アサギマダラの幼虫の飼育や生息環境の観察・保護を行いながら、市民への広報活動をしています。(実は私も会員の一人です。)宗像市でのアサギマダラの飛来シーズンは10月。貴重なこの機会を逃すまい!と、子育てサークル、ひまわりキッズ(宗像子ども劇場内刺繍園児サークル)メンバーと一緒に見に行ってきました。

 

「秋の空を舞うアサギマダラに感動!」

  ホタルの里公園があるのは山田地区。ホタルの時期に鑑賞に行ったことがある方は多いのではないでしょうか。周囲を山に囲まれた開放感のある広々とした空間で、川のせせらぎや鳥の声がとても心地良い公園です。

 

駐車場は公園の上下にあり、併せて約20台分あります
駐車場は公園の上下にあり、併せて約20台分あります

 

 

 

 

 子どもが遊べる遊具や身障者も入れるトイレ、園路もバリアフリーに配慮されているためベビーカーでも利用しやすいですよ。公園にはホタル館があり、水と緑の会が管理をされています。

 

  • ゲンジボタルの飼育設備や情報の展示等があり、ホタルの飛ぶシーズンなどに開放されます
    ゲンジボタルの飼育設備や情報の展示等があり、ホタルの飛ぶシーズンなどに開放されます
  • 駐車場にある掲示板にはアサギマダラの飛来情報などが掲示されていました
    駐車場にある掲示板にはアサギマダラの飛来情報などが掲示されていました
  • ホタル館の上の東屋に掲示されたアサギマダラ
    ホタル館の上の東屋に掲示されたアサギマダラ飛来調査中の看板

 

 

 今年は少し前まで真夏日だったり、梅雨のような雨が続いたりと、アサギマダラが飛来する条件が整わず、昨年より飛来数が少なかったようです。この日の前日までずっと雨続きだったのですが、この日は運良く雨に降られずにすみました。ただ、風が強かったのでアサギマダラが飛来しているか心配しながら圃場へと向かいます。

セイタカアワダチソウの黄色が秋の気配を色濃くする中、フジバカマとその近くに群生するミゾソバのピンク色がほんのり見えてきました。

  • 子どもたちとわいわいお散歩しながら到着!
    子どもたちとわいわいお散歩しながら到着!
  • 会が制作した飛来中ののぼりがあちこちに目印として立てられています
    会が制作した飛来中ののぼりがあちこちに目印として立てられています
  • 圃場の側にはアサギマダラの情報が載った案内板も立てられています
    圃場の側にはアサギマダラの情報が載った案内板も立てられています

 

 

 

この公園内には2カ所、宗像アサギマダラの会がフジバカマ畑を作って管理しています。苗の病気対策や暑い夏場の水やりに苦心しながらも今年もきれいな花を咲かせてくれていました。

アサギマダラ来ているかな?と心配しながら探すと、「あーいたいた!」と声があがりました。

自然の中で目当ての生き物を見つけたときの喜びは格別です

自然の中で目当ての生き物を見つけたときの喜びは格別です

 

 

 

いましたいました!アサギマダラです。

フジバカマを吸蜜するオスのアサギマダラ
フジバカマを吸蜜するオスのアサギマダラ

 

 

 

 

 

 風にも負けず、フジバカマの中をふんわりと飛び交っていました。子どもたちも「ちょうちょ、ちょうちょ!」と喜んでいました。大人も「わあ、きれいだね!」と言いながら写真を撮ったり観察したり。普段こんなふうに生き物をまじまじと観察することもないですよね。

子どもたちと一緒に少し童心に帰ることができたような・・・。

 

しばらく観察した後、どんぐりを拾いながらもう一つの圃場へ向かいます。

ホタルの里公園の周りではマテバシイやクヌギ、コナラ、アラカシなどのどんぐりを拾うことができました
ホタルの里公園の周りではマテバシイやクヌギ、
コナラ、アラカシなどのどんぐりを拾うことができました

 

 

 

 

着いた頃にはちょうど風がおさまっていて先ほどの圃場は2頭だったのですが、こちらには9頭も飛んでいました。

フジバカマを吸蜜するオスのアサギマダラ
                 フジバカマを吸蜜するオスのアサギマダラ

 

 

 

 

 

 

「わあ、いっぱいいる!」

オスとメスのアサギマダラが入り乱れてふわふわと飛んでいます。

一生懸命吸蜜をしていたオスのアサギマダラを一緒に来ていた親子のお母さんが手で捕まえていました。

 

お見事!翅を傷つけないようそっと持っていました
お見事!はねを傷つけないようそっと持っていました

 

 

 

 吸蜜に夢中になっているときは結構無防備なんですよね。(笑)

 アサギマダラが吸蜜するフジバカマやヒヨドリバナなどの植物にはピロリジジンアルカロイドという成分が含まれていて、オスはその成分を吸収することでメスを惹き付けるフェロモンを分泌できるようになるそうです。

 アサギマダラはその旅の移動経路を調べるために、捕獲してはねに標識(文字)を書いて放ち、飛んで行った別の地域で再捕獲されることで移動距離やルートを調べる「マーキング調査」が全国で行われています。ネット上にアサギネットという情報サイトがあり、移動情報はそこで共有されます。おもしろいですよね。

 宗像アサギマダラ会でマーキングした蝶が屋久島や奄美大島、沖縄で再捕獲されたこともあるそうですよ。

 

この日一緒に観察したママさん方は「感動した」「間近で見ることができてよかった」と喜んでいました。

今回の最年少だった1歳4ヶ月の美鈴ちゃんのママ、椎葉友子さんは

「海や国境を渡る蝶、アサギマダラという蝶を今回初めて知りました。フジバカマの蜜を吸うアサギマダラの空色はとてもきれいで感動的でした。ひらひらとたくさん飛んでいる大きなアサギマダラを娘も間近でじっと見つめていたので良い経験になったかと思います。人懐っこいアサギマダラに、娘そっちのけで(笑)親の私のほうが夢中で写真を撮っていました。」と話されていました。この日ご自宅に帰って、「渡りをする蝶がいるんだよ」と家族に話したり、写真を見せたりして楽しい時間を過ごされたそうです。

 

 

「アサギマダラを通して地域の自然に関心を」

 この日は宗像アサギマダラの前田秀敏会長がいらしたので、お話をお伺いしました。

 

  • 私の娘を抱っこする前田会長(写真中央)と会員の中野さん(写真左)と大久保さん(写真右)
    私の娘を抱っこする前田会長(写真中央)
  • 会員の中野さん(写真左)と大久保さん(写真右)

 宗像アサギマダラ会は設立してから今年で3年目。元々は宗像市の環境リーダー講座の中でアサギマダラについて学んで観察に行き、越冬中の幼虫を見たことで興味を持って盛り上がったメンバーで結成。アサギマダラの生態を通して環境の勉強をしながら市民へ周知を行っています。

 アサギマダラの魅力はやはり「渡り」!

 どんなふうに移動して行くのかルートを調べることはアサギマダラを知る楽しさです。全国を旅するアサギマダラが宗像市からも旅立っていたなんて聞くと嬉しくなりますよね。

 現在の会員数は57名で、20人前後の常連メンバーで普段の例会や管理活動などを行っています。

 これまでの活動でアサギマダラの幼虫の飼育を通してアサギマダラの生態を学び、フジバカマの圃場を作ってアサギマダラの誘致を行い、市民へ周知をしてきました。

 これからは活動の主体を市内各地域に広げて、興味を持った人がいればサポートしていき、ひいては地域全体の環境意識を高めることにつながればいいと話されていました。

 

 


 
  蝶には幼虫が食べる植物、成虫が吸蜜する植物があります。その植物が無くなればいなくなってしまうので、その植物の生育環境を保つことがその蝶を守ることにつながります。

 
  また蝶に限らず、生き物は互いに密接にかかわり合い、共生しているので一つの種が無くなれば、他の種の生存にも影響します。そしてそれは他人事ではなく、もちろん人間にも大きな影響を与えることになります。(昔、某国で農作物を食べる雀を害鳥として駆除した結果、雀が食べていた虫が大繁殖して農作物が大被害にあい、飢饉に見舞われたという有名な話もあります。)


 身近な生き物に興味を持つことから、地域の自然環境を大切にする気持ちを育てていきたいですね。

 

 宗像アサギマダラ会は今年の11月23日(木・祝)に行われる「環境フェスタ」でも展示ブースを出すとのことですので、興味のある方はぜひそちらに立ち寄られてお話を聞かれてください。もれなくアサギマダラについてのパンフレットがもらえるそうですよ!

 

ママレポーター 徳永

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